まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1417回 星の涯の空 (下)

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

ヴァーナー・S・ヴィンジ「星の涯の空 (下)」The Children of the Sky

 裏切りによって熱帯種の《合唱集団》の中に取り残されたヨハンナ。
 しかし、数年前にやらかした脱走事件がここに来て功を奏した。あの時、脱走した数百匹の断片体が熱帯まで逃げてきていたのだ。
 ヨハンナを知る断片体は彼女を殺さないように《合唱集団》に伝えた。

 2千体の熱帯種が操縦する筏船団を乗っ取ったヨハンナは木彫師領へ出港するが、旅の間に熱帯種の特性を研究する。
 《群れ》をほとんど作らない熱帯種は《合唱集団》という局所的最適化で行動する。
 《群れ》は数個体で超知性を形成するが、《合唱集団》は数百個体単位で意識のうねりを持つ。

 ファム・ヌウェンが10年前に実行した境界面の圏界変動は終わりに近づいている。《鉄爪族》の惑星は「低速圏」と「中位際涯圏」の間を193秒間行き来した。
 物理法則の光速の壁という制限は解除され、30光年先で停止を食らっていた「疫病体」艦隊は、時速数十光年の超推進で193秒の間に10光年近づいたのだ。
 しかし境界面は「低速圏」で再び安定した。

 イカ型知性体の驚くべき正体。
 人間族を凌ぐ《鉄爪族》の指導者たちの権謀術数。
 ラブナの1千年計画の予想を超えて、この不幸な争いは一気に技術を飛躍させた。

 本巻では銀河で唯一の人類の生き残りかも知れないグループは2つに分裂し、「疫病体」艦隊の襲来を信じない者たちと、対抗する文明を育てようとする者たち分かれてしまいます。
 次巻の予定は立っていないようですが、おそらく数十年後の《鉄爪族》世界に飛ぶような気がします。

 この犬型集合知性体の文化がとてもユニークです。
 《群れ》に新しい子供が生まれたり、古い個体が死ぬと新しい個体を迎え入れることがあり、性格が徐々に変わっていく。記憶は古ぼけながらも《群れ》に受け継がれていき、“死”の概念が個体で生きる人間とは違っています。
 ぜひシリーズを再開していただきたい。、
                                   星の崖の空 下

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