まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1366回 ノックス・マシン

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法月綸太郎 「ノックス・マシン」Knox's Machine
                 ノックス・マシン

 4篇の短編を収めた本格“SF”である。本格“ミステリー”ではない(笑)

 ノックス・マシン
 西暦2010年代後半から始まったコンピュータ文学の発達によって、2050年代にはすでに人間の書く文学は機械「オートポエティクス」に対抗できなくなっていた。
 物語生成方程式の発表によって過去のあらゆる文学が数理文学解析され、シェークスピアやドフトエフスキーの“新作”が発表されていく。
 西暦2058年。上海大学パラ人文学部のユアン・チンルウは、20世紀の探偵小説を研究していた。それも、今までの研究者が匙を投げた「ノックスの十戒」についてである。
 この厄介な問題にある視点から光明を得たユアンの発表した論文は、国家科学技術庁のある人物の目に留まった。

 時間旅行におけるタイム・パラドクス。
 時間旅行者が過去へ行くと、その時点で世界が分岐して元の世界へ戻ってこれない。
 だが、歴史上のある1点だけ、時間旅行者が改変できない《特異点》があるという。その時点だけは双方向タイムトラベルが可能なのだ。
 西暦1929年2月28日の《特異点》とは、いったい何なのか?

 引き立て役倶楽部の陰謀
 おお、これはすごい。
 A.Cの「テン・リトル・ニガーズ」を読んだのは小学生の頃だったので、もう一度読み直さねばならない。
 この際、「ABC殺人事件」、「オリエント急行殺人事件」も読み直す必要が感じられる。(そんな暇があるかな)
 「ノックスの十戒」には“探偵役は犯人であってはならない”というのがあるが・・・

 バベルの牢獄
 これは「NOVA Vol. 2」に収録されたものの再録。
 読書メモを見るとNo.1の短編だったと書いてある。こんなの書けるとは凄いなと感心した覚えがあるな。

 論理蒸発-ノックス・マシン2
 レイ・ブラッドベリ「華氏451度」とは懐かしいタイトルだなあ。
 今度はE.Qの「シャム双子の謎」ですか。この作品には有名な“読者への挑戦”が載せられていない。
 これもある種の《特異点》なのだろうか?
 

 「SF」と「ミステリー」が融合したものではなく、「SF」と「ミステリー小説」が融合した表題作とその続編はたいへん面白い。
 「バベルの牢獄」ですごい話を書く人だとは知っていたが、ここまで「ミステリー小説」への造詣が深いとは思わなかった。
 法月綸太郎作品には接してこなかったが、今後、心にとめておかねばなるまい。
 (読みたい本が多すぎる・・・)

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