蔵書管理 2017.02 月イチの個人ネタ。単なるメモである。2月に読んだ本をチェックする。 ACCCESSデータベースに登録した蔵書は2017年2月28日で22,564冊(先月増+31冊)となった。 先月と同じ冊数だが、いつもより3日短いので良しとするか。 内訳は 小説 7,224冊 コミックス 14,890冊 エッセイ、NF他 450冊 である。・2017年3月の予定 あー、「竜との舞踏」下巻がまだ残っている。 航空宇宙軍史も2巻、3巻、4巻が手付かず。 森岡浩之「突変」と続編「突変世界」は買ったまま読んでない・・・ ローダンがまた溜まってきた(´;ω;`) ------------------------------------------------------------ 昔読んだ本ネタ 第43回 阿佐田哲也「麻雀放浪記」 リアルで麻雀なんてしばらくやっていないなあ。 学生時代は麻雀しかやっていなかったな。(笑) 角川文庫版が最初に読んだやつだが、数年前、新潮社で復刻したやつを読み直した。 ・青春編 ・風雲篇 ・激闘編 ・番外編 やはり、面白かった。 これが世にでなければ、その後の「哭きの竜」や「アカギ」は無かったかもしれない。
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倉田 江美「静粛に、天才只今勉強中! 新装版」 懐かしい! 満を持しての歴史大河作品の復刻版です。 旧版全11巻は持っているのですが、旧版を再編集すると書いてあるので新装版も集めようと思います。 新たな楽しみとなるでしょう。 西暦1787年のフランス。 変な発明ばかりしている田舎町ジューイの修道院の物理教師ジョゼフ・コティ。 コティの奇行に困り果てた修道院は、権威あるアラスのアカデミーの教職を推薦し、コティを送り出す。 途中、パリに寄ったコティは赤貧の弁護士ファンクと知り合い、彼の友人へのパリ情報誌を預かる。 別れた夫からの送金が途絶え、年金も届かず日々の支払いが滞ってい金策に苦しんでいる美貌のボルペス侯爵夫人。 8人兄弟で弟妹のため家への仕送りをしている金のない軍人ナポレオン・ボナパーテ。 貴族に反抗的で睨まれている若き弁護士マクシミリアン・ド・ロベスピエール。 市民に人気のない王妃マリー・アントワネット。 時代はフランス革命と向かっていく。 主人公のジョゼフ・コティは実在の人物ジョゼフ・フーシェをモデルとしており、ナポレオン1世の帝政時代に権力を握った人物です。 昔、仕事仲間もこれを読んでいて、酒の席で話題になった記憶があるなあ。 「ジョジョの詩」「一万十秒物語」も復刻してくれないかなあ。
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松岡 圭祐「水鏡推理Ⅵ クロノスタシス」 『人の死なないミステリ』というルールを破ってまで書かれた作品。 今回は「過労死」がテーマですね。 ほほう、欧米には「過労死」という語句はないので、日本語の「カローシ」がそのまま使われているのですか。 「ジュードー」や「スシ」と違って、不名誉なことですね。 本人にも自覚できない「過労度」を数値化する『過労度バイオマーカー』という検査方法を認可するかどうか。 理論的には多くの学者がっ認めているが、実際の検証では理論と一致するのか。 官僚システムの縄張りの厳しさは「極悪がんぼ」などでも描いていますが、過労死、自殺者が出るほど過酷なものなんですねえ。 ヒッターはエリートなんてならなくてよかったです。 ストレスは髪の毛に禁物です。 次巻「籠城の箱庭」は新シリーズなのかな?
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Portrait.Of.Piratesワンピース このシリーズはいつも出来がイイなあ。 つい買ってしまいたくなる。 ぜも、家族には見つからない所に置かないとな(笑) “LIMITED EDITION” カリファ Ver.BB “LIMITED EDITION” たしぎVer.BB 女体化シリーズ“I.R.O”第3弾はやらないのだろうか。 http://p-bandai.jp/item/item-1000112622 http://p-bandai.jp/item/item-1000112752/
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西条真二「鉄牌のジャン!」3巻、4巻 IRON TILE JAN Vol.3 & 4 いつの間にか4巻が出ていたので、買い逃していた3巻とともに買ってくる。 いやいや、小此木ののかちゃんは三人麻雀、お強いですねえ。 大谷の娘がリーダーを勤める麻雀アイドルユニット「emu(エミュー)」との公開料理バトル。 上野「サンバンチ」主催の賞金1億円を懸けた孤島での『サバイバル人間麻雀』。 そして三回戦の『点棒島』の闘牌に! 第5巻に続く。 裏表紙がエロいです! 『11人いる!』」麻雀編は読みたいです。
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笹本祐一 「放課後地球防衛軍 1 なぞの転校生」 A.S.E.G After School Earth Guard 久々の新刊です。 獅子座流星群の大規模流星雨が観測された翌日、過疎化の激しい田舎の高校に転校してきた少女・三日島悠美。 岩江高校天文部に入部したいという彼女は、いきなり部室のパソコンと繋がっている近隣の電波天文台から、昨夜の流星雨のデータを取り寄せだした。 不思議な地下トンネルへ続く天文部の部室。発見された第二次世界大戦時の謎の潜水艦。瞳孔の動かない瞳を持つ少女。電線の繋がっていない謎の素材で出来た住居。 そう、彼女は地球人ではなかったのです。 第一話 謎の転校生 第二話 狙われた学園 第三話 星空の向こうの国 第四話 桶屋横丁の地球防衛軍 ジュブナイルSFの王道とも言える設定ですね。 実はこの田舎町には重大な秘密があったのです。天文部員の祥兵、マリア、雅樹はやがてそれを知ることになります。 1巻はさわりということで、このシリーズ、どれだけ続くのだろうか。
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迫 稔雄 「嘘喰い」第45巻 『屋形越え』の勝負方法を決める立会人選抜戦、ついに決着。 そして始まる『屋形越え』勝負。 勝負の方法はシンプルに「ハンカチ落とし」である。 D(ドロップ側)は椅子に座ったC(チェック側)の後ろに立ち、ハンカチを好きなタイミングで落とす。 C側はハンカチが落ちたと思ったら、一度だけ振り向いてチェックできる。 ・ハンカチが落ちていたらC側の成功。 ・ハンカチが落ちていなかったらD側の成功。C側はペナルティを受ける。 これをD側、C側を交代して行うことで1セットとする。 ・制限時間は1分 ・D側は制限時間内に必ずハンカチを落とさなければならない ・C側は制限時間内に必ず振り向かなければならない ハンカチが落ちている間(落とされてから振り向くまで)の時間は計測される。 、そのタイム分、C側の生命活度(呼吸、心臓の鼓動)を停止させる。 ・約10秒で心肺停止する臨死薬を使用。計測タイムが30秒であったら、30秒分の臨死薬がシリンダーに貯まる。 ・C側の臨死薬が5分分たまったら、直ちに静脈注射を行う。 ・C側のペナルティは1分分の臨死薬がすぐ静脈注射される。 臨死開始から所定の時間経過後、蘇生薬を注射し心臓マッサージを開始する。ただし15回、10秒間だけ。 どちらかのプレイヤーがゲーム続行不可能となるまで行う。 さて、これは先にD側になったほうが有利だが、それを決める方法とは? ここまで単純でありながら“読み”が必要なゲームがあるだろうか。 第1回戦が始まりましたが、ふたりの“読み”の攻防は如何に。 46巻を待つ。
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乙野四万字「君を愛したひとりの僕へ」 並行世界というほんの少しだけ違う可能性の世界。 グラスの底から湧き上がる泡のように、浮上しながら大きくなり、二つに割れてまた浮上していく。 分裂した二つの泡は、異なる軌跡を描く。 もう歳も40近くになってから、この『ギネス・カスケード』という現象を知った。 泡が浮き上がるとき、その粘性はビール自体を押し上げるが、グラスの内表面ではビールは下降に転ずる。 そしてビールの粘性により泡が一緒に下降するのである。 沈んでいく“泡”。 それがヒントだった。 日高暦は両親が離婚するとき、父親の方へ付いていった。旧姓の高崎に戻った母親の再婚の邪魔したくなかったからだ。 父の勤める研究所には、福利厚生施設として所員の子供を預かる部署があり、暦は学校帰りや休日にはそこで本を読んだりしていた。 祖父の飼っていた犬のユノが死んで1ヶ月ほど経った時、暦はそこでユノのことを思い出して泣いていた。 暦はひとりの少女と出会う。その少女は泣いている暦に、ユノに会わせてあげると言う。 死んでしまった犬のユノが生きている世界へ。生きていた祖父が亡くなった世界へ。 同じ時間のどこかの並行世界。 それが暦が初めてパラレル・シフトを自覚した体験だった。 母親の研究中の“人為的な並行世界へのシフト”を叶える機械で暦を送り出したのは、研究所の所長の娘、佐藤栞。 暦と栞が出会ってから4年後。14歳のふたりは互いに恋心を抱く。いつか大人になったら結婚したいと思うほどに。 だが、互いの父と母の再婚により、ふたりは兄妹となってしまうことになった。 兄妹になったら結婚できなくなると思ったふたりは、4年前のように並行世界へのシフトを試みる。 それは悲劇の幕開けだった。 それ以来、街のある交差点に栞の幽霊が現れるようになる。 すべての物質は虚質素子によって構成されるが、並行世界へのシフトは虚質素子の交換だけで物質はそのまま残る。 だが、虚質素子の再交換時に元の物質が失われていたら? 基準世界で脳死状態となった栞の虚質素子は、基準世界に近い並行世界の交差点でも観測された。 基準世界から遠い並行世界では、栞は生きているが、それは暦と出会わなかった栞だ。 暦が高校2年の冬、ついに人工呼吸器で維持されていた栞の生命活動は停止する。 高校を中退し、3桁近い暦の行なった実験結果を元に『虚質科学』の技術は飛躍的に発展する。 暦と栞が出会う世界では、必ず栞の虚質素子核分裂症が起こり、栞は『交差点の幽霊』と化す。 暦の提唱した同一事件が発症する可能性は、ブラックホールの半径を表す言葉になぞらえて『シュバルツシルトIP』と呼ばれた。 不可避の事象半径『SIP』内の並行世界では栞を救う手段は、もう見つけられないだろう。 平行(パラレル)で駄目なら、あとはもうひとつの方法しかない。 垂直、すなわち《時間移動》である。 27歳になった暦は、大学院を優秀な成績で卒業した新人研究員、瀧川和音を部下に迎えた。 どこかで見たような女性だが、暦は彼女が同じ高校での同級生であったことに気がつかなかった。 だが、彼女が自分のことを“暦”と呼んだ時、何度目かの『オプショナル・シフト』実験で自分の隣で手を絆いで寝ていた恋人の女性だと思い出す。 和音にも『交差点の幽霊』をぼんやりとだが見る力があった。 ある事情を隠して『幽霊』の状況を話した暦は、和音に《時間移動》の研究を極秘で行っていることを打ち明ける。 10年後、『オプショナル・シフト』の実用化で複数の並行世界で情報を共有する「量子コンピュータ」の役割を果たし、任意のIPを固定する『IP固定化技術』、任意のIPを書き換える『オプショナル・シフト』技術も普遍化した。 暦と和音の極秘研究の副産物は大いに技術発展に役立ってきたが、肝心の《時間移動》に関しては行き詰っていた。 ある日、行きつけのバーで暦はアイルランドの黒ビール『ギネス』を注文する。 「僕が愛したすべての君へ」と表裏を成す物語です。 どちらを先に読むか迷いましたが、この順番の方が正しかったようです。 暦と和音が最初で最後の《時間移動》実験を行うまで、さらに30年以上の時が流れます。 はたして時間改変は可能なのか。 この作品の続きというか、設定を同じくする話はまだ数パターン書けそうですね。 可能性の世界で誰もが幸せになれる世界。 しかし、魔神オティヌスが上条当麻に見せた『黄金比』の世界とは当麻のいない世界だった。 和音と栞が出会う物語というのも読んでみたいですね。
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乙野四万字「僕が愛したすべての君へ」 並行世界というほんの少しだけ違う可能性の世界。 その並行世界への移行(パラレル・シフト)は人間が無意識に、日常的に行っている行為だと立証されて数十年。 虚質科学の進展により、物質空間に干渉する虚質粒子の『虚質数(Imaginary Elements Print)』の差異を測定する方法が発見された。 人々は手首のウェアラブル端末で、自分がどの世界に居るのか、IPアドレスで確認できるようになった。 コンマで2つに区切られた6桁の数字の整数部分が「000」ならば基準世界だ。 10歳の暦が突然シフトした、亡くなった祖父がまだ生きている世界。飼っている犬のユノが死んでしまった世界。 同じ時間のどこかの並行世界。 一番近い世界は朝食がパンだったか米だっだかくらいの違いしかない。 だが遠くの並行世界にシフトすると、そこはまるで異世界だろう。 それが暦が初めてパラレル・シフトを自覚した体験だった。 高崎暦は両親が離婚するとき、母親の方へ付いていった。科学者である父親の研究を邪魔しないためだ。 暦が高校に入学した年の夏、突然、クラスメートの女子生徒から下の名前で呼び止められる。 入学してから一度も話したことのない瀧川和音という少女は、暦の基準世界から85ほど離れた並行世界からシフトして来たようだ。 その和音の基準世界では暦と和音は恋人同士らしい。 暦はしばらく戻れないという和音と10日間を過ごすが、ある日、和音は真実を明かす。 果たして1つでもずれた並行世界の人間は、基準世界の人間と同一人物なのだろうか。 基準世界0から並行世界1にシフトしたとき、並行世界1の自分は入れ替わりに基準世界0へやってくる。 高校、大学とくっついたり離れたりを繰り返した暦と和音はいつもこの問題に悩まされてきた。 目の前にいる相手が自分の愛する人間なのかIPアドレスで確認するまでわからない。 危うく初体験は並行世界1の和音とすることになりかけて中断した。 暦の父が研究している『IP固定化実験』は犯罪者が並行世界へ逃走するのを防ぐものだったが、この応用で任意の対象のIPを書き換えることもできるはずだ。 『オプショナル・シフト実験』は動物実験までは済んでいるが、人間を使った臨床試験はまだだ。 暦と和音はどこまでIPのずれた世界の相手を愛せるか確かめるため、この実験に参加する。 暦の10回目の実験は並行世界10にシフトするはずだった。しかし目覚めたのは並行世界35の世界。 ここまで離れると、かなり以前に世界の分岐が起こっている。 ここはある可能性が否定された世界だ。 この実験結果は複数の並行世界で情報を共有する「量子コンピュータ」の役割を果たし、技術は飛躍的に発展する。 だが悲劇はここから波紋を広げていく。 うーん、キャラ設定には「化物語」の影響が大きいですね。 発売は2016年6月です。 「君の名は。」公開より2ヶ月早いですね。 本来はある基準世界で起こった事件は隣接並行世界でも起こりうることだ。 だが『シュバルツシルトIP』で表される同一事件が発症する可能性はそれほど大きくはない。 しかし人為的シフト技術の向上は『アインズヴァッハの門』を開き、『SIP』並行世界を拡大させていく。 はたして犯人はどの並行世界の暦だったのか。 記録した記憶のない待ち合わせの予定表。 73歳の暦はその日、その交差点に向かい、ひとりの少女を見かける。 そして謎のIPアドレスが『ERROR』を示す世界で、暦が出会った老婦人はいままで一面識もないのに、どこかで出会った気もする。 第1813回に続く。
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カルロ・ゼン「幼女戦記 4 Dabit deus his quoque finem.」 後半 ネタバレ あらすじです。 第肆章 再編 Reorganization 統一歴一九二六年四月十日。 最高統帥部の政治的なゴリ押しによる参謀本部主導の茶番劇の査問会議は、ターニャ・フォン・デグレチャフ魔導少佐に懸けられた疑義は晴らした。 最高統帥部の意向を参謀本部が思い切り蹴り飛ばしたのだが、それなりに最高統帥部の面子への「配慮」というものがある。 レルゲン大佐がターニャ本人から聴取した希望転属先はゼートゥーア中将を激怒させた。 ここまで育てた虎の子が前線勤務を拒否したのである。だが中将は連邦との早期講和は不可能であると言うターニャの恐るべき戦略眼を手元から失うのを恐れた。 新たな任地は西方戦線である。「戦略」という観点で2ヶ月以内に戦技研究レポートを上げなければならない。 首都を直接蹂躙された政治委員達は、内務人民委員部長官ロリヤによる粛清に恐々としていた。 だがロリヤの発言は最高指導者ヨセフ・ジュガシヴィリにとっても意外な事だった。なんと収容所やシルドベリヤにいる魔導師や反逆者を解放し、帝国軍に当てるというなりふり構わない方策である。 ロリヤの主張に反対する者はなく、全会一致で可決される。 メアリ・スー訓練生は「派遣義勇軍」に参加し、連合王国にいた。 厳しい訓練を受ける中、近隣の国境魔導師中隊が帝国のネームドに手痛くやられたという噂を聞く。 第伍章 ドードーバード航空戦 Battle of Dodobird 統一歴一九二六年四月ニ十八日。 教導隊と実戦部隊を兼ねた調査研究部隊となった第二0三航空魔導大隊は、旧共和国領で連合王国へのハラスメント出撃をしていた。 最近になって連合王国の魔導師部隊に合衆国の「義勇軍」が参加したという。 国際法的には国籍は中立国の合衆国でも、所属部隊が連合王国なら撃墜もやむ無し。 しかし各国の魔導師の運用の仕方は違うし、陸軍、海軍でも違う。合衆国の魔道士部隊の運用の仕方は如何なるものか。 調査研究部隊としては、遭遇戦闘は望むところである。 暴風雨の中、敵地で撃墜不時着した航空機の戦闘捜索救難任務。 時間とともに連合王国軍の部隊もやって来る。 防空ラインの奥深くまで入り込まれた連合王国軍は、即座に迎撃部隊を発進させた。 第一0三航空戦闘団の支援を受けた第二0三航空魔導大隊と、それを追う迎撃部隊は二個魔導大隊。それは初期訓練を終えたばかりの新兵を含む「義勇軍」だった。 連合王国魔道師部隊の連絡将校ドレイク中佐が、どれほど口を酸っぱくしても、ネームド“ラインの悪魔”の恐ろしさを理解してくれない。 救出任務に三個中隊を出したターニャ・フォン・デグレチャフ魔導少佐は、ただ一個中隊のみで二個魔導大隊に挑む。 「義勇軍」の中には初陣となるメアリ・スーがいた。交戦の中、ターニャの持つA.Sのイニシャル入りの短機関銃に気付き、これが父の仇だと知る。 父へ贈った短機関銃の掃射で撃墜されたメアリ・スーは「私にあの悪魔を殺す力をください」と“神”に祈る。 第陸章 ドアノッカー作戦 Operation Door Knocker 統一歴一九二六年六月ニ十五日。 南方での機動遊撃戦、東方での初期対応活動、西方での航空戦で培った『今次大戦における部隊運用と作戦機動』の論文は、ターニャ・フォン・デグレチャフを魔導中佐に昇進させ、同時に参謀本部の戦務と作戦が共同で新設する戦略研究室への参画がゼートゥーア中将から内示される。 しかし、その論文が失敗だった。“戦闘団は臨時編成なので速やかな編成が望まれる”の実地検証から始まるスピード結成。 新設された「サラマンダー戦闘団」。中核となる第二0三航空魔導大隊は次席指揮官だったヴァイス大尉が指揮を執る。 精鋭と評される第二親衛師団から引き抜いた(強奪した)降下猟兵一個大隊。 南方戦線のロメール将軍から燃料とバーターしたG型装甲車両を配備した機甲一個中隊。 西方戦線で鹵獲した装甲車両を改造、自走化した砲兵一個中隊。 ゼートゥーア中将からぶん取った予備の魔道師一個中隊。 実践検証として東部戦線へ配属された「サラマンダー戦闘団」に、連邦内務人民委員部長官ロリヤの罠が待ち受ける。 ターニャのライバルとなる少女魔導師メアリ・スーは、今後、どう関わってえ来るのでしょうか。 彼我損耗率が1:7(大部分が捕虜)という連邦は、広大な領土と物量で帝国軍を内陸部へ引き寄せようと画策しています。 美味しい餌もぶら下げなければなりません。ロリヤ長官の目的はどんな犠牲を払おうともターニャちゃんを捕虜にすることです。 泥沼の東部戦線の展開が楽しみです。
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菊地秀行 マンサーチャー・シリーズ14「魔界都市ブルース 霧幻の章」 いつものように短編集である。 13巻の紹介が2014年11月の第972回だったので2年4ヶ月ぶりの新刊か。 霧ふかき街 おいで、地の底へ 在りや無しやと 不安定な逃亡 路地裏の歌い手 の5篇を収録。 短編だとなかなか“私”の秋せつらに会えないのが寂しいですね。 しかし、凄まじい執筆量だな。月2回、鍼を打ちに行っているそうだが、かなり身体に負担があるようだ。 お体に気をつけてください。
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カルロ・ゼン「幼女戦記 4 Dabit deus his quoque finem.」 前半 ネタバレ <あらすじです。 第壱章 長距離偵察任務 Long Range Reconnaissance Mission 統一歴一九二六年三月十五日。 帝国の東部国境線は緊張に包まれていた。多くの帝国軍情報部員(カナリヤ)からルーシー連邦軍に動きアリと報が入った後、連絡が絶えたのだ。 帝国軍上層部としては、これは未曾有に事態だった。まさかこの時期に連邦が参戦してくるとは、如何なる“神の見えざる手”が働いたのか。 参謀本部は急遽、南方戦線から第二0三航空魔導大隊を呼び寄せ、極秘の越境偵察任務に就かせる。 だが偽装による国境侵犯偵察任務はすでに遅かった。国境付近にまで戦車師団、列車砲が集結し宣戦布告がなされた。 第二0三航空魔導大隊は戦時即応プランに移行。遊撃戦に転ずる。 しかし連邦軍は魔導師部隊も航空部隊もいないのはどうしたことか。 帝国軍側が押され気味になっている中、ターニャの目は敵首都を見据えていた。 第弐章 親善訪問 Goodwill visit レルゲン大佐の熱意ある推薦により、上奏されたターニャ・フォン・デグレチャフ魔導少佐の首都モスコー襲撃作戦は参謀本部で認可された。 ダキア大公国首都直撃、共和国ライン戦線司令部強襲、南方戦役のチュルス軍港包囲敵中突破という断首戦術の実績には事欠かない。 (レルゲン君もすこしターニャに毒されてきたようだ。完全に擁護者に回っている。(笑)) 大規模な魔導師狩り、収容所送りを行った首都モスコーの防空網は穴だらけだった。 次々と政府施設、共産主義の御旗となる銅像、秘密警察本部ビルを破壊していく第二0三航空魔導大隊。響き渡るのは天使のような幼女の祈りの言葉と、そこから生み出される炎の煉獄。 だが、赤の広場に帝国旗を掲げるターニャに注がれる一対の欲望の眼差し。それは内務人民委員部長官ロリヤのもの。彼は“悪魔”と手を結んででも彼女を手に入れようと誓う。 連合王国はこの報を聞き、動揺した。航空機ではなく魔導師による長距離浸透攻撃など、現在の首都防空能力では防ぎようもない。 新たな防衛軍を作るとしたら、南方大陸の共和国残党の支援をしている余裕はない。人員を引き上げざるを得ないだろう。 しかし、ターニャは流石にやりすぎた。 参謀本部は前線の圧力緩和の陽動としての敵首都襲撃を許可したつもりだった。まさか連邦軍部はそのままに政治中枢を破壊し、戦争早期終結の講和の伝手ををぶっ壊し、泥沼の戦争の終着点が見えなくなった。 こうなったら面子にかけても連邦軍は引かないだろう。 世界大戦第二幕の始まりである。 第参章 完璧な勝利 Magnificent Victory 統一歴一九二六年三月ニ十五日。 連邦軍の猛攻により戦線は後退していた。現状ですら帝国が戦線に動員できる数のニ倍が投入されており、連邦軍にはまだまだ余力もある。 なによりも北方、西方の戦役で人員も兵装も疲弊して、学兵や予備役動員までしている。頼みの綱は、それでも連邦軍の装備の方が劣悪だというだけだ。 連合王国軍も着々と軍備を整えているので北方、西方方面軍から引き抜きもできない。 参謀本部より「狂犬」と名付けられたデグレチャフ魔導少佐と第二0三航空魔導大隊は、機動遊撃部隊として東部方面司令部で待機していたが、戦線の後退で取り残されたティゲンホーフ市の友軍から救助要請が届く。 この第二0三宅配便航空魔導大隊のティゲンホーフ包囲突破救出作戦は戦線の後退を止める拠点となった。 連邦軍前線司令部の軍将校や政治将校は苦悩していた。 初戦は勢いをもって押し込めた戦線が、わずか2週間で膠着した。しかも相手は東部方面軍だけで、まだ中央の大陸軍は出てきていない。 帝国軍の後退は共和国軍に行った誘引作戦なのではないかという恐れ。だが進撃を停止すれば、党に反逆者として処分されるだろう。 そこにティゲンホーフ近郊に展開している魔導師部隊は、あの首都襲撃を行った部隊だと報告があがった。 ならば、あの部隊を叩けば面目が保てる。 かくして予備戦力八個師団がティゲンホーフ市一点を目指して進撃を開始する。 ( 増強一個大隊Vs八個師団って戦力比1:2000じゃねーか。(笑)) 《存在X》は連邦の最高指導者の夢にまで現れて戦争を起こさせました。 ひとえにターニャちゃんに信仰心を目覚めさせるためですね。 そして次席指導者は真性ロリコンです。(笑) 捕虜になったらターニャちゃんは押し倒されてしまうのでしょうか? 楽しみです。 ティゲンホーフ市を守る第二十三魔導大隊長とターニャちゃんのやりとりが好きですね。軍人同士の誠意ある挨拶でした。
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荻野 真「孔雀王ライジング」8巻、「孔雀王 ~戦国転生~」4巻 これ紹介するのは4回目になるな。 なぜか買うのをやめられないのは、コレクターの性か。 もうだいぶ話に矛盾がありすぎて、全部パラレルワールドだよねと言いたいが、ここまできたら最後まで付き合ってあげようという気分だ。 ところで信長はアシュラの子供なら、父親は誰なの?
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SFが読みたい! 2017年版 昨年、読みたいと言ったもので読んだのはエマノンの新作だけだったな。 「スペース金融道」は2位に、「エピローグ」の姉妹篇「プロローグ」は5位に入ったか。 国内第1位は上田早夕里さんの短編集ですね。いくつか読んだことのある短編が収録されています。 海外編では「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」が2位に、「反逆航路」が3位に入った。 グレッグ・イーガンがベスト10に2作入っているのがすごいな。 ジャック・ヴァンスやハーラン・エリスンなんて、まだSFを書いていたのか。 「蒲公英(ダンデライオン)王朝記 」は読んでみたいな。3部作なのか。 コミックでは「決してマネしないでください」全3巻が入っているが、これ読んでないな。注文しよう。 喜ばしいニュースはりブートされた「ペリー・ローダンNEO」が今夏から翻訳が始まるようだ。 次の「無限艦隊」サイクルの始まりに合わせる気かな。 「アルスラーン戦記」も完結編が年内発売(予定)。 筒井康隆「ビアンカ・オーバースタディ」の続編を新人さんが書くらしい。 野﨑まどさんの「2017年のわたし」が読みにくい。(笑) 「バーナード嬢、SFが読みたい!に出張して曰く。」はあいかわらず面白い。 やはりハードカバー本は読みたくてもなかなか手が出ない。 山積みというか山脈になっている買い置きの山を崩していくか。
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橙乃ままれ「ログ・ホライズン」 LOG HORIZON Ep12 円卓崩壊(後編) ネタバレ あらすじです。 予想もしていなかった事態にシロエはギルドハウスに引き篭って2日が経った。 〈円卓会議〉は失敗したのだ。 所詮、大学生や若手の社会人が作った互助組織的なもので、政治的組織運営のプロがいたわけではない。 〈大地人〉との付き合い方も手探りでやっていたのだ。 そもそも〈円卓会議〉には責任者というものがなかった。各ギルドのギルマスが頭を寄せ合っていただけで、クラスティが居ればアキバの街全体を代表する人物だという名目も押し通せただろうが、今は叶わぬこと。 西の《プラント・ フロウデン》の指導者たちには多くの〈大地人〉が含まれている。〈大地人〉と〈冒険者〉が一緒に暮らしていくのなら、そういう組織を作るべきだったのだ。 アインスの方が正しかった。〈円卓会議〉は失敗するべくしてそうなったのだ。 レイネシアが訪れた1500人を超える最大の戦闘ギルド〈D.D.D〉は解散に向けて準備に大忙しだった。 クラスティとはユーレッド大陸でバッドステータスによる足止めをくっていると連絡は着いたのだが、残っているリーゼや高山三佐だけでは巨大な組織の運営を、クラスティの不在のまま行うのは難しい。 大隊規模ほどの小ギルドに分割して、それぞれ独立採算と連携を図るギルド連合方針をとったのだ。 メンバーには〈大地人〉も受け入れるという。 クラスティは大陸で大事なものを奪った敵を滅ぼすまで帰らないと伝えてきたらしい。盗られて悔しくないのなら、最初めから自分のものではなかったという理屈のようだ。 そのため自分のギルドはリーゼや三佐に押し付けて、『盗られて悔しいもの』を取り返す方が大事だと言ったのだ。 あの妖怪心覗きは、遠くにいてもレイネシアの心を見透かすように言い当てる。 レイネシアにとって『盗られて悔しいもの』はこのアキバの街で自分がやっている仕事だ。〈水楓の館〉で様々な人と出会い、話に耳を傾け、応援するのが好きなのだ。 今、それが奪われそうになり、悔しさの涙を流してやっと気がついた。 そんなレイネシアをリーゼたちは優しく抱きしめる。 アキバ中央の城壁型遺跡(中央線ホーム)で行われたシロエとアインスの会談。 〈大地人〉が認めた統治組織〈アキバ統治府〉からの〈円卓会議〉への牽制なのか。 戦闘ギルド〈黒剣騎士団〉は独自路線を行くと傍観を宣言、商業ギルド〈第八商店街〉は流通安定重視を発表し、中小ギルドに幅広いネットワークを持つ〈グランデール〉は公式に〈円卓会議〉離脱を決定した。 既に半減した〈円卓会議〉を、さらに切り崩そうというのか。 だがシロエの問いにアインスは〈円卓会議〉はもうどうでもいいと答える。 実際に〈大災害〉直後の混乱を鎮めるため、シロエが作り上げた〈円卓会議〉は有効だった。 〈大地人〉との友好条約を結ぶという新しい関係を築いたのはシロエだった。 〈供贄一族〉から無限とも言える政治資金を供出させたのもシロエだった。 すべての〈円卓会議〉の施策の曲がり角にシロエがいる。 アインスの〈アキバ統治府〉にはシロエのような参謀が必要なのだ。〈円卓会議〉はそのまま残してもいい。アインスの理想を継いでくれるなら、シロエに〈アキバ統治府〉の全権を委託しても構わない。 アインスの言葉にシロエの意思は揺れる。 だが、アインスと共にやってきた青年の意向はどこにあるのか? シロエはアインスの傍らに立つ青年・ウテナ=斎宮=トウリに話しかける。 決して無視し得ない存在感は、クラスティにも匹敵するヤマト最後の皇族・斎宮トウリ。 なぜ〈斎宮家〉は今回の〈アキバ統治府〉の設立を立ち上げたのか? トウリはその真意をシロエに語る。 それはKRが警告してきた鉄鋼車両の戦闘実験と符合する。すでに《プラント・ フロウデン》の濡羽は、インデックスとの政争に入った。 アキバが幸福な時間を過ごしている間に、ヤマトに戦火が上がろうとしている。 トウリは戦争を起こそうとしている〈元老院〉に立ち向かうつもりなのだ。 さて、1万人の〈冒険者〉と6万人の〈大地人〉の住むアキバの街周辺エリアを二つに割った選挙戦の結果と、レイネシア姫の運命は? EP11「クラスティ;タイクーン・ロード」の書籍化が遅れていますが、このEP12「円卓崩壊」はいつになったら発売されるのだろう。 斎宮トウリのイラストを早く見みたいですね。 マルヴェス卿がけっこう面白い人物であることもわかりました。(笑) 果たして《腹黒メガネ》はどこまで見越して手を打っていたのか? ”東の外記(げき)”って、ここで名付けられるんだっけ? 〈都市間転移門〉の再起動によりエッゾとの行き来もできるようになったアキバの街。 次のエピソードは「夜啼鳥(ナイチンゲール)の唄」です。
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中島こうき 「その日宇宙(わたし)は地球(こい)を知る」 絶滅に瀕しているクラゲ星人は種の存続のため有性生殖の可能性を求め、地球人の観察を行うことにした。 人類の男女の最も好ましい肉体敵特徴を備えたボディを形成し、外部生殖器を取り付けてみたが反応を起こさない。 「恋愛感情」らしきものが形成されなければ性○為はできないのだろうか。 クラゲ星人生物学者スーア・スーダララッターと、心理学者ルテラ・ルンタッターンは、地球人の「恋愛感情」を分析/体得するためのサンプルを探していた。 そしてルテラ(佐藤くん)は、一人の女子高生に「ある感情」が芽生えるのを感じる。 なるほど。オチ○チ○を付けてみたけど、感情が動かず機能を果たさないということですか! ムッツリ思春期の女子高生・愛恋(あいこ)ちゃん、毎回そんなに鼻血ばかり出していると身体が持ちませんよ。 高校生がAV視聴会を開いてはいけません。 さて、クラゲ星人には敵がいるようですが? 次巻を待つ。
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川原 礫 「ソードアート・オンライン19 ムーン・クレイドル」 2009年に執筆中断していた外伝7「月の揺りかご」の完成版ですね。 昨年末までWeb上で更新されていました。 物語はアンダーワールドでの空白の200年の初期。 〈東の大門〉攻防戦から始まった《異界戦争》。そして《四帝国の反乱》を制し、人界統一会議代表となったキリトと副代表アスナ。 ダークテリトリーの5種族と人界人は和平条約を結び、300年ぶりに平和な時代が訪れた。 〈熱素〉を底部から噴出させ飛翔する《機竜試作一号機》。 キリトはそれで《果ての山脈》を越えようとしているのか。そのロニエの問いに、キリトは《果て》は無いかもしれない、この世界はおそらく夜空にかかる月のように球状を成しているのではないかと答える。 現在は平和なアンダーワールドだが、まだ、《再び戦争の起こる可能性》の火種はあるのだ。 そんな日常の中、セントリアで起こった暗黒界人による人界人殺人事件。 だが、暗黒界人は《力の掟》で人界人を殺すことはできないはずだ。 しかし、犯人が人界人なら《禁忌目録》を無視できる力を持っていることになる。 そして暗黒界首都オプシディアでの、イスカーンとシェータの間に産まれた娘の誘拐事件。 あまりにも早い対応は、セントリアにもオプシディアにも瞬時通話が可能とした敵勢力が潜んでいる。 いや~終わりませんでしたね。(笑) 下巻に続くそうです。表紙に上巻って書いておけやっ! ロニエちゃんが《月影の剣》を持つロニエ・シンセシス・サーティースリーになる日は来るのでしょうか。 、
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ヤマザキマリ&とり・みき 「プリニウス」 Ⅴ巻 PLINIVS へえ、アフリカには胸に顔があるプレミュアエ族とか、足が紐のようになっているヒマントポデス族なんかがいるのですか。 大地震から復興しようとしているポンペイからアフリカに向かおうとするプリニウス一行。 途上、海賊に襲われた商船の生き残りの子供フテラを拾う。 エトナ火山、ボルカーノ島、火山島ストラボネと、南北に並んだ火山の延長線上にヴェスヴィオ山があることにプリニウスは気付く。 やはりヴェスヴィオ山も火山なのだろうか。 立ち寄ったストラボネ島で、プリニウスは火山の噴火を目撃した。 今回は猛毒を持つという海ウサギがギミックとして良い味を出しています。(食べちゃダメ!) インド種は扱いが難しいようです。 プリニウスの旅はまだ続くが、フテラ君(?)はどういう役割を果たすのだろうか?
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夢枕 獏 キマイラ吼・シリーズ 18 鬼骨変 朝日ノベルズ判は買ってあるのだが、角川文庫版で揃えるために購入。 コレクターは辛い。 まあ、再度読む時間がないので、購入したということだけ日記に載せておこう。 「神々の山嶺(上)(下)」が買い置きの山にあるのだが、なかなか読み始められない。 (´;ω;`)
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橙乃ままれ「ログ・ホライズン」 LOG HORIZON Ep12 円卓崩壊(前編) ネタバレ あらすじです。 〈呼び声の砦(シブヤ・ダンジョン)〉での戦いで、〈大災害〉の原因を探る鍵は月にあることが判った。 しかし、月との交信は技術的な問題で遅々として進まない。 シロエはタイムリミットの存在について、ひとり焦りを感じていた。 そして〈神隠し〉とささやかれている現象が起きている。数十人もの〈冒険者〉がフレンドリストの暗転という形で行方不明になっているのだ。その中にはシロエの友人も含まれている。 シブヤの事件で眠りに就いたまま、大勢の看護スタッフの目の前で消失した〈冒険者〉もいる。それは「現実」への帰還なのだろうか。 〈円卓会議〉メンバーであるギルド〈ホネスティ〉の〈妖精の輪(フェアリー・リング)〉調査も頓挫してしまっている。 多くのはぐれ〈冒険者〉を吸収した〈ホネスティ〉のギルドマスター・アインスの発言力は増しているのだが、多くの予算をかけた〈妖精の輪〉調査が進まない焦りも見え隠れしている。 ミナミの超巨大ギルド《プラント・ フロウデン》からの使者も出入りしている。 互の意見が紛糾する中、〈ホネスティ〉は〈円卓会議〉から浮き上がりつつあった。 ミカカゲ工房で毎週水曜日にバイトをしている駐アキバ特使・レイネシア姫は、実は私的に使うお小遣いを貰っていなかった。 公費はセルジアッド公爵家が出すが、イースタル貴族として〈冒険者〉と〈大地人〉の間を取り持つ役職で、手数料や賄賂を受け取るのは公平性を疑われると拒絶していたのである。 しかし、年下の友人たちが婚約指輪などしているのを知り、自分の将来や生活に不安を覚えていた。 アキバの〈冒険者〉を見習い、1日に5,6回も着替えるのをやめ(少なくともひとりで服を着れるようになった)、自分で稼いだお金で買い物をできるように生活を変化させていったのだ。 そんな彼女の前にトラブルがやって来る。 サラリア=ツレウアルテ=コーウェン。 麗しい美貌と才知と数々の武勇伝を持つという彼女の母が、婚約話を持ってアキバを訪れたのである。 お相手はウェストランデの貴族・斎宮トウリという斎宮家の当主である。 アキバの街に住み着いた〈ミラルレイクの賢者〉リ=ガンはシロエとアカツキに〈ヤマト〉の歴史を語る。 600年前、英雄クマソが初代皇王となり〈ウェストランデ皇王朝〉が始まった。〈騎士〉と〈文官〉というサブ職業が出現し、領土を拡大させながら統治を盤石なものとするが、〈大地人〉社会にも腐敗の芽はあり、ナインテイル公爵家、フォーランド公爵家、ウーデル公爵家、マイハマ公爵家の四公爵家が王朝を支えるようになる。 370年前、〈六傾姫(ルークインシェ)〉による〈第一の森羅変転(ワールド・フラクション)〉による亜人(デミヒューマン)の出現に対し、「ノーストリリア計画」で対抗したが、〈元老院〉は地方を切り捨てて中央を守る戦略に切り替えた。 結果、〈蜥蜴人〉の侵攻によりフォーランド公爵領は完全に壊滅。ナインテイル公爵軍も〈醜豚鬼〉軍勢との会戦で敗れた。 だが〈二姫〉の呪い「ヘイアンの呪禁都」により城塞都市化していたキョウは陥落する。 息子を門前で見捨てた〈元老院〉に反発したマイハマ公爵は袂を分かち、〈元老院〉はウーデル公爵と〈冒険者〉の手を借りて新体制樹立。〈ウェストランデ神聖皇国〉と称し、先皇王の血筋を残す〈斎宮家〉を招聘した。 今回、この〈斎宮家〉がアインスを〈アキバ公爵〉に任命したのだ。 その理由はレイネシア姫のやっている〈大地人〉と〈冒険者〉の橋渡しの役を引き継がせるためだった。 アインスが〈アキバ公爵〉の叙任を受ければ〈円卓会議〉は自治組織としての機能を失う。 そしてアキバの街が仮想敵の〈神聖皇国ウェストランデ〉の傘下に入ったとして、〈自由都市同盟イースタル〉と同盟は崩れるかも知れない。 なにしろ、一度、〈エターナルアイスの古宮廷〉において〈領主会議〉から貴族の位を受けることを拒否した経緯がある。 〈黒剣騎士団〉のアイザックはマイハマ公爵セルジアッド公側に付くと宣言した。 しかし、レイネシア姫と〈斎宮家〉の婚約が成立すれば、東西の軋轢は収まっていくはずだとアインスは反論する、 自治組織〈円卓会議〉から〈ホネスティ〉離脱と、統治組織〈アキバ統治府〉設立は大波紋を引き起こした。 というのが前半部ですね。 ミナミの超巨大ギルド《プラント・ フロウデン》も内部分裂を起こしています。 「虹色昏睡事件」を堺にアキバとの融和路線を主張しだした濡羽派と、独裁路線を主張するインデックス派、そしてどっちでもいいというKRのような独自路線派です。 「供贄の黄金」の経緯は、アキバの街では「腹黒メガネの大恐喝」事件として噂になっているようです。(笑) クラスティはようやっと〈D.D.D〉と念話連絡が取れたが、〈西王母〉の呪いを解くため、ヤマトサーバーへ急ぐカナミたち一行と別れて行動を取ります。 後半へ続く。
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ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)」 サードシーズン 「戦乱の嵐 前編」全10話を購入。 前編となっているが原作第3部「剣嵐の大地(A Storm of Swords)」のどこら辺までをやったのだろうか。 第1話~第3話を視聴する。 第1話 新たな時代 “Valar Dohaeris” 第2話 三つ目の鴉 “Dark Wings, Dark Words” 第3話 処罰の道 “Walk of Punishment” 《最初の人々のフィスト》でホワイト・ウォーカーの襲撃で〈冥夜の守人〉の遠征隊は200人以上の人員を失う。 モーモント総帥はサムウェル・ターリーらとともに《壁》へ引き返す。 ジョン・スノウは野人のキャンプ地で〈壁の向こうの王〉マンス・レイダーに会い、とりあえず仲間として迎えられる。 キングズランディングで傷を癒していたティリオンは父のタイウィン・ラニスターに面会を求めるが、父が息子に与えた言葉はティリオンを失望させた。 〈リトルフィンガー〉ピーター・ベイリッシュ卿は因われの身のサンサ・スタークに王都脱出を持ちかける。だが、彼らの次女は監視の目を緩めない。 タイウィン公は〈王の手〉としてベイリッシュ卿を〈高巣(アイリー)城〉の未亡人ライサ・アリンと結婚させるため送り出し、後任の大蔵大臣としてティリオンを就任させた。だが、ティリオンが驚いたことに、ロバート・バラシオンはブレーヴォスの〈鉄の銀行〉から莫大な借金をしている事を知る。 敗残の身を救出されたダヴォス卿はドラゴンストーン城に帰り着くが、スタニス・バラシオンは彼の諌めの言葉より〈炎の女〉メリサンドルを選んだ。 ダヴォスは地下牢へ幽閉される。 3頭のドラゴンと共に海を渡ったデナーリスたちは奴隷商人湾のアスタポアに到着した。 いまだに黒魔導師の刺客から狙われるデナーリスを助けたのは、かつてターガリエン家に仕えたさー・バリスタン・セルミーだった。 宦官奴隷の兵士〈穢れなき軍団〉8千人を手に入れるため、ドラゴンの1頭と交換を申し出る。 ラニスター軍を追って〈ハレンの巨城〉に入場したロブ・スタークは、処刑された200人の北部人の人質を見る。 “マウンテン”グレガー・クレゲインに復讐を誓うカースターク公。 ジェイミー・ラニスターを逃亡させた罪で、ロブは母親のキャトリンを幽閉する。 ウィンターフェル城がシノン・グレイジョイにっ襲撃され陥落した報を受け、ボルトン公は自分の私生児を追撃に出した。 シオンは捕らえられて拷問を受ける。 〈ハレンの巨城〉を脱出したアリア・スタークたちは道に迷っている間にリヴァーランドで〈旗印のない兄弟団(ブラザーフット)〉と出会う。 そこで捕らえられてきた“ハウンド”サンダー・クレゲインがアリアの正体を見破ってしまう。 北の地を目指すブランドン・スタークとリコン、ボーダー、オシャたちは、彼らを探していたというーラ、ジェジェン姉弟と出会う。 ブランは夢の中でジェジェンと会っていた。彼はブランに〈三つ目の鴉〉のことを話す。 キャトリンの密命を受けてキングズランディングを目指すブライエニーとジェイミー・ラニスター。 だが橋の上で争っているうちにボルトン公の部下ロックに発見され拘束される。 ブライエニーを強姦されるのやめさせるため、ロック買収しようとしたジェイミーは反感を買い、右手を切り落とされた。 VIDEO 結構、話を端折っているな。 ブランとリコンは別々に行動するはずだが、まだ、行動を共にしている。 まあ、完璧に映像化しようとしたら2倍の話数が必要だろうな。
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カルロ・ゼン「幼女戦記 3 The Finest Hour」 3巻を読む。ネタバレ が大部分です。 第壱章 ひらけゴマ Open Sesame 統一歴一九二五年五月二十五日。 帝国軍の大規模なライン戦線低地防衛線放棄により、無防備となった低地工業地帯に共和国軍は雪崩込んだ。 「人力誘導式噴進弾(秘匿呼称 V-1)」による敵共和国軍指令部直撃を狙う《Shurecken und Ehrfurcht(衝撃と畏怖)》作戦。 第二0三航空魔導大隊から選抜された一個中隊「V-1部隊」は音速を超えて敵後方拠点へ突撃する。 ターニャは協商連合の海兵魔導師から奪った短機関銃を愛用していた。彼女のか細い体にとって取り回しが良い。 共和国軍ライン方面軍司令部壊滅を知らぬまま、まだ連合王国首脳部は一部を除き参戦を憂慮していた。 第弐章 遅すぎた介入 The intervene,which was to late 自軍内部にも極秘だった「赤黄色作戦」。その第1段階の「衝撃と畏怖」作戦の成果は、すでに国庫の尽きかけた帝国の息を吹き返らせる。 もうひと息でこの厄介な戦争を終わらせることができる。 だが占領したダキア大公国と協商連合からの徴発も限界に違い。 第2段階の「解錠」作戦発動。 ライン方面軍令部との通信が途絶したまま、帝国軍の反攻に打つ手がない共和国軍前線は各個撃破されていく。 回転ドアが回り、陸上での挟撃と海上の封鎖という包囲殲滅戦はそのまま共和国軍の息の根を止められる。 グレードアップされた柏付き《銀翼突撃章》 黄金剣付き《白金十字章》を初め、多くの略綬をぶら下げたターニャ・フォン・デグレチャフ魔導少佐は戦争の終結を願っていた。 だが包囲網周辺警戒に当たっていた第二0三航空魔導大隊選抜中隊は、未確認(アンノウン)の航空魔導大隊と遭遇した。 連合王国の介入宣言である。 統一歴一九二五年六月十九日。 連合王国の最後通牒を尻目に帝国軍は共和国首都パリースィイ防衛線を突破し市街地に侵入。 実戦部隊の過半数を失い、重工業地帯を抑えられ砲も弾薬の製造もできない。 「大陸撤退」プラン。それは共和国植民地の兵力を糾合再編し、反帝国の狼煙を上げ続けること。 共和国国防次官ド・ルーゴ少将は、まだ諦めていなかった。 第参章 方舟作戦発動 Operation Ark 統一歴一九二五年六月二十日。 共和国首都陥落により帝国軍は戦後処理体制に移行しようとしていた。 共和国ド・ルーゴ少将の停戦の申し立てにより、帝国軍も戦闘中止命令を出す直前、ド・ルーゴ少将の意図を察したターニャは出撃しようとする。 方面軍司令部の静止を振り切っての参謀本部直轄部隊の独自行動権を行使してのブレスト軍港襲撃は、参謀本部直々の停戦命令により不可能となった。 第肆章 勝利の使い方 How to use Victory 統一歴一九二五年七月。 「終戦」と「勝利」という言葉に、あのゼートゥーア少将すらビアホールで酔いしれる姿にターニャは失望するしかなかった。 共和国の残存兵力は必ず植民地で抵抗の種子を播く。抗命罪に問われかねない行動までしてド・ルーゴ少将を取り逃がしたのは、ターニャにとって痛恨の失敗だった。 その懸念は当たる。共和国軍残党よ協商連合軍の残党は合流して「自由共和国」として抵抗活動を始めた。 合衆国に亡命した協商連合軍人の家族のひとり、メアリー・スーも、父から受け継いだ魔導師の力で軍人としての道を歩み始める。 そして大陸の覇権国家の存在を脅威とする連合王国も、ついに宣戦布告を行う。 第伍章 内政フェーズ Internal Affairs 《存在X》と言われる存在たちは喜び、あるいは憂えていた。人類の信仰心は回復しつつあるが、反面、無神論者も増えている。 信仰心を回復すべく〈奇跡〉を与え、導きを示してやった個体だけでは神の福音を広めるには荷が重すぎるが、神のしもべとして戦う栄誉を与えれば回心するだろうか。 そしてその個体は単独である必要はないだろう。 統一歴一九二五年七月。 他の魔導師よりも頭一つ抜けた魔力を持つメアリー・スーは、志望年齢ギリギリの若さで合衆国自由協商連合第一魔導部隊に入隊する。 統一歴一九二五年八月。 未だ連合王国との睨み合いが続いている中、帝国は南方大陸の連合王国植民地攻撃により、本国防衛との戦力分散作戦を取る。 海軍力で勝る連合王国相手に本土上陸作戦は困難が伴い、消耗戦が予期されるからだ。 南方大陸には連合王国、共和国、イスパニア共同体が植民していたが、イスパニア共同体は中立を保っている。 ここに新規参加したいのが帝国と同盟を結んだブーツの形をした半島国家イルドア王国だった。 この方針は大きな誤算を招く。 南方大陸への二個師団の派兵はある意味牽制に過ぎなかったのだが、ロメール軍団長の電撃作戦が大成果を収めてしまい、帝国市民は新たな英雄の誕生に高揚した。 しかし戦線の拡大に兵站が追いつかなくなるのは目に見えていた。 そしてこの戦線に派遣されたのは、ライン戦線での越権行為未遂の懲罰人事で二つ名が「錆銀」、「狂犬」と言われるようになったデグリチャフ魔導少佐であった。 第陸章 南方戦役 The Southern Campaign 本国軍残存勢力を率いて南方大陸植民領へ避難した自由共和国軍政府代表ド・ルーゴ少将は、植民地権益で腐りきった植民地軍上層部を更迭。 ロメール軍団にさんざん叩かれた連合王国植民地軍と合わせれば、戦力的に一個軍団の帝国軍を上回る。 占領されているチュルス軍港攻略に仕掛けた作戦にはたった一つだけ誤算があった。 ド・ルーゴ少将は共和国軍から“ラインの悪魔”と呼ばれたネームドの航空魔導師が南方戦線にいるのを知らなかったのである。 注釈 ・スタ公 ・HALO降下 ・restitutio in integrum ・回転ドア ・ホラティウス ・ダンケルク ・ジョンブル魂 ・スパゲッティモンスター 巻末付録に【歴史概略図】有り。 アニメ5話はかなり詰め込んでいたな。 3巻を読んだ時点で、どこまでやるのか見当が付かなくなってきた。(笑) 南方戦線まではやらないと思うのだが。 ターニャちゃんは鬼島津の戦法を好んで使うので楽しいです。戦闘民族なんですね。 《存在X》はその奇跡の手を広げ始めたようである。
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上遠野浩平 「螺旋のエンペロイダー Spin1」 The Emperoider Spin1 "Wormy Empire" 『ブギーポップ』のスピンオフ第3シリーズ。先月、最終巻が出たので買っておいた1巻を読み始める。 前作の「ヴァルプルギスの後悔」を出る度に買って読んでいたら、途中で話が解らなくなったので、今回は一気読みのタイミングを図っていた。 Introduction 『統和機構』最強の戦闘用合成人間フォルテッシモの腕の中に降ってきた少女・才牙そら。 “虚無の王(エンペロイダー)”の物語は、この半年後から始まる。 異能の力を持つ少年少女たちをスカウト、もしくは狩られて集めた塾「NPスクール」。 人類より、より進化した存在《MPLS》を狩りだし、抹殺するために作られた『統和機構』の末端組織。 集められた子供たちは監視され、教育され、研究され、利用されるが、抹殺されるほどの強い能力は持っていない。 もし、その能力が危険と判定されれば、容赦なく抹殺される。 室井梢:能力名は《アロガンス・アロー》 日高迅八郎:能力名は《サルタン・オブ・スイング》 箕山晶子:能力名は《クェーサースフィア》 御堂璃央:能力名は《ホワイター・シェイド》 志邑咲桜:能力名は《ティピカル・コラプス》 風洞楓:能力名は《ウィンド・チャイム》 反町碧:能力名は《ストレート・ノー・チェイサー》 三谷文:能力名は《*****》 虹上みのり:能力名は《ミューズ・トゥ・ファラオ》 才牙虚宇介:能力名は《ヴィオランツァ・ドメスティカ》 才牙そら:能力名は《ナイトフォール》 『統和機構』の中でも一部の者が追い求める《エンペロイド》。 螺旋の支配者《エンペロイダー》はいったい誰なのか。 そして未来の“枢機王”流刃昴夕とは何者なのだろう。 turn 1 "The Eraser" turn 2 "Hunting Unplugged" turn 3 "Hunging Girl" turn 4 "Paint It Black" turn 5 "Bitten by Fang" turn 6 "In Ruins" 御堂璃央、《奇蹟使い》のフェイ・リスキィ博士も引き続き登場です。 三谷文という少女がジィドに連絡を取り、ジィドがハールと呼んでいたということは、三谷文=パールなんでしょうか。 キーアイテムの《エンペロイド金貨》は『酸素は鏡に映らない』、『ブギーポップ』シリーズ、『ソウルドロップ』シリーズにも登場しますね。 起・承・転・結の「起」のパートでした。
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ペリー・ローダン Nr.1061~1064 531巻「物質暗示者」 Beherrscher des Atoms/Station der Porleyter 532巻「細胞活性装置の危機」 Die Superviren/Gesils Punkt ネガティヴ超越知性体《ゼト=アポフィス》の「力の球形体」に属する4つの銀河。そこで発展した知性体の「44大文明連合」の中に、原子や素粒子に干渉能力を持つダルゲーテン(Dargheten)という種族がいた。 その能力は時間遡行すら可能とし、人工的な情報伝達集合体《ヴィールス》を操作し、44の恒星間/銀河間飛行を遂げた種族を探して同盟を組んだ。 軟体生物から進化したダルゲーテンの《物質暗示者(Materie-Suggestoren)》たちと有翼型宇宙船に乗るサウパン人(Sawpanen)たちは、《ゼト=アポフィス》から使命を受ける。 かつて《ゼト=アポフィス》に組みしていた《ポルレイター》という存在が裏切り、別の超越知性体の「力の球形体」へ逃げ込んだ。 その隠れ家を探せというもの。その目標座標とは球状星団M3だった。 サウパン人の有翼艦はM3の《重力漏斗》を突破する際に半壊。《物質暗示者》たちの宇宙も船機関部に重大な損傷を受けた。 不時着した惑星で数々の罠をくぐり抜けた《物質暗示者》たちは、ついに《ポルレイター》の基地を発見したのだが? 一方、テラナーのM3遠征隊にも異変が起こっていた。《細胞活性装置(Zellaktivatorträger)》保持者たちの体に不調が現れ始める。 症状が出ていないのはペリー・ローダンだけだった。原因を突き止めなければ、いずれ《装置》は停止してしまうかもしれない。 ローダンの持つライレの《目》もM3では機能しないのだ。 《物質暗示者》たちの宇宙船の不時着と爆発を探知したテラナーたちは、その惑星インパルスへ向かうが、ついにローダンの《細胞活性装置》にも不調が出始めた。 救助した2体の生物が《ゼト=アポフィス》の工作員《物質暗示者》とは知らずに艦に入れてしまったローダンたちは破壊工作を受け難破する。 グッキーは《細胞活性装置》がM3ではネガティブな反応をすることに気づき、《装置》を外すことによって超能力を回復するが、それでも60時間以内にM3を脱出しないと細胞崩壊が始まることを意味していた。 翻訳版では救助したのはエビ型生物となっているが、イラストではカニに見えるな。(笑) この話はまだ続くんだが、数巻先なんだね。 つぎはイホ・トロトとアトランのターンです。
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ゆうきまさみ 「でぃすXこみ」第2巻 Dis Communication 「白暮のクロニクル」第10巻と同時発売のはずだったが書店で見つからず、Amazonに注文した。 やっと到着。 第1話 犬X主人 第2話 同期X同期 第3話 医者X患者 第4話 マスターXスレイブ 第5話 名探偵X怪盗 の5篇を収録。 新キャラの宇多垣さん、蘭丸さんが良い味を出していますね。 ちょっとかおるの秘密が八反田編集者にバレそうになってヒヤヒヤ。(笑) 3巻は再来年ですか・・・
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カルロ・ゼン「幼女戦記 2 Plus Ultra」 ネタバレ が含まれています。 第壱章 ダキア戦役 The Dacian War 統一歴一九二四年九月二十四日。 奇しくもターニャの誕生日にダキア大公国軍六十万が帝国領に越境を行う。 おりしも帝国東南部アルペン山脈で演習を行っていた第二0三航空魔導大隊に封緘命令が下された。 先鋒として越境したダキア軍三個師団五万vs第二0三航空魔導大隊の戦いは一方的な虐殺となった。 “制空権”という概念すらまだ生まれていない今次大戦において、二次元的戦術しかできない烏合の衆と、高速三次元機動を可能とする大隊規模の軍隊では戦闘ではなく実弾演習にしかならない。 残敵掃討を東方方面軍戦略予備隊と航空隊に任せてターニャ・フォン・デグレチャフ魔導少佐一統は敵国ダキア大公国首都へ逆侵攻。 国際法に基づき避難勧告を行った後、カルベリウス兵器工廠は一斉攻撃により消滅した。 第弐章 ノルデンⅠ Norden I 統一歴一九二四年十一月。 ダキア大公国という名前はたった六週間で地図から消えた。 帝国北方のレガドニア協商連合は虫の息だった。 そもそも帝国包囲網は協商連合首脳部の暴走から瓦解し、フランソワ共和国の参戦で一息ついたものの国力は払底していた。 密かに連合王国と連邦、合衆国からの支援がなければ、とうに帝国に屈していたかもしれない。 一方で帝国も北方と西方の二正面作戦に苦慮していた。 遊撃大隊として編成に上がった第二0三航空魔導大隊は新戦術テストのためノルデン戦線に送り込まれる。 北部方面物資集積地を急襲する新装備の魔導航空隊二個大隊と高々度を飛ぶ爆撃機部隊。 その迎撃に現れたのは、かつてライン戦線で観測されたという「登録魔導師(ネームド)」:個体名“ラインの悪魔”。 密かに協商連合軍の支援をしていた連合王国/共和国魔導師混成二個大隊は、未確認の帝国軍航空魔導増強大隊との絶望的な戦闘に突入する。 第参章 ノルデンⅡ Norden Ⅱ 中央参謀本部作戦局が極秘で立案した後方揚陸作戦。 帝国太洋艦隊と北洋艦隊協同による作戦の成否は、オース・フィヨルドに展開されている湾岸砲台群を空挺作戦で制圧できるかどうかに懸かっている。 だが迎撃に上がってきた協商連合の数少ない航空魔導師大隊はここまで生き残っただけ強敵だった。 しかし第二0三航空魔導大隊と魔導海兵二個連隊という圧倒的戦力差は敵砲台群を無効化せしめる。 増援に向かおうとしたフランソワ共和国軍海峡艦隊は、帝国海軍北洋艦隊、潜水艦隊に支援を阻まれ、ここにオース・フィヨルド揚陸作戦は終結する。 第肆章 ノルデン沖の悪魔 The Devil in coast of Norden 統一歴一九二四年十二月。 オース・フィヨルド市の陥落。そこを拠点としいた帝国軍の後方からの内陸部進出。 レガドニア協商連合の命運は風前の灯だった。十人評議会は将来の祖国再興を期して連合王国、共和国への亡命を打診した。 第二0三航空魔導大隊に下されたのは連合王国、共和国への離脱を図る協商連合残存艦隊の索敵遊撃戦闘命令(サーチ・アンド・デストロイ)だが、名目上は中立国である連合王国艦隊が近海で演習中である。 夜間暴風豪雨の中、残存艦隊駆逐艦との遭遇戦は負傷者を出すも第二0三航空魔導大隊が対艦戦闘も可能であることを示した。 ここで海兵魔導師として護衛についていたアンソン・スー協商連合大佐はターニャとの交戦で落命。娘からのクリスマス・プレゼントであった短機関銃は戦利品としてターニャに奪われる。 RTB中に連合王国籍の仮装巡洋艦と接触した所属不明の潜水艦を捕捉。威嚇射撃により浮上させるも、乗員脱出後、外殻を破損した潜水艦は沈没。しかし多くの要人や将校の家族を乗せた残存艦隊は捜索の目を逃れて連合王国への脱出に成功する。 第伍章 ラインの悪魔 The Rhine's demon 統一歴一九二五年四月。 うっかり沈めた潜水艦が自称中立国の連合王国のものだったため、軍法会議では無罪だったものの外交関係の悪化を懸念した政治的配慮で最激戦区のライン戦線への懲罰転属を命じられた第二0三航空魔導大隊。 なんとここまで一名も損耗が無い戦争ジャンキーども。 そのため補充兵の損耗を抑える教導役がターニャに押し付けられた。 その頃、ライン戦線の膠着による損耗を看過し得ない参謀本部では、ゼートゥーア少将が局面の打開案を進言していた。 かつて軍大学でターニャが言ったように戦局は「世界大戦」に向かっている。その時、彼女は何と言ったか。 「徹底的に敵の血を流させ、戦争継続力を失わせる」(ハンニバルのカンネーの戦い) そのためには国土の防衛を一部放棄してでも前に進まなければならない。 > 第陸章 火の試練 Ordeal of fire 統一歴一九二五年五月。 、ライン戦線後方の鉄道網中継点アレーヌ市で起きた暴動は、前線への補給線を麻痺させた。 反帝国/親共和国派(パルチザン)の多いアレーヌ市民たちに空挺降下した共和国魔導師の合流が確認され、防衛陣地化される前に速やかな排除が必要だった。 魔導師相手の市街戦が想定される戦場で非戦闘員を巻き込まず、国際法規に抵触せずに早期解決するにはどうすれば良いか。 逆に言えば国際法規に抵触しなければ、何をやっても良いということだ。 戦場に非戦闘員が居ないことにすれば良いのだ。 やや劣勢な共和国軍としては優先撃破度の高い“ラインの悪魔”を前線から引き剥がすことに成功したが、それは『アレーヌの虐殺』という女子供を含めた全市民を生贄に捧げる結果になった。 第漆章 前進準備 Preparation for move forwards アレーヌ市を囮とした「ライン戦線における大規模作戦」。 侵攻すると見せかけて撤退を行うという欺瞞作戦の殿軍を務めるのは、『アレーヌの虐殺』の口封じを兼ねたのか第二0三航空魔導大隊に割り当てられた。 精鋭魔導師大隊をして半数を損耗するという強行偵察任務は、共和国側第四防衛線を抜いて最終防衛線に肉薄。 迎撃に上がってきた第二二師団所属第三魔導大隊を一蹴し、物資集積地を灰塵と化す。 この間に低緯度地域の戦線後退に成功した帝国軍の作戦は次なる段階(フェイズ)『前方への脱出』に入った。 予想もしていなかった帝国軍のライン戦線撤収は、共和国軍過半数の前進により誘引殲滅という罠へと誘き寄せる。 エレニウム工廠のアーデルハイト・フォン・シューゲル主任技師が開発した、マッハ1.5の超音速「強行偵察用特殊追加加速装置」と「エレニウム工廠製九七式『突撃起動』演算宝殊」先行量産型により、敵地後方へ一気に侵攻する作戦が立案されようとしていた。 Side Story 借りてきた猫 A borrowed cat ノルデン戦線で名誉の負傷をしたが、「白銀」の二つ名と銀翼突撃章を授与されたターニャ・デグレチャフ魔導少尉の新たな任務は、プロパガンタ用の写真撮影だった。 コルセットやらドレスを取っ替え引っ替え着せられ、髪の手入れや化粧を無理やりやらされる地獄の四日間。 これ、アニメ2話のCパートですね。(笑) 注釈 ・封緘命令 ・ドクトリン ・パラダイムシフト ・モロトフ ・CP(コマンドポスト) ・ハラスメント攻撃 ・フォウニーウォー ・コスケンコルヴァ ・アール ・綺麗な手で紳士的にクリケットを行う ・RTB ・VT信管 ・お二人のお嬢様だ ・モグラ ・嚮導機 ・シャベルは沈黙を生むしか無い ・QED ・WTO ・ルーデル ・山下さん ・シマーヅさん家 ・ECM ・まつしーた 7巻まで一気に購入したので、まだまだ楽しみはあります。 シューゲル主任技師がまた登場するとは思っていなかった。これからも狂気に満ちた発明をしていくのだろうか。 さて、アニメの方は1クールなので、3巻に少し入ったところまでかな? 来週までに読んでおこう。
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オノ・ナツメ 「ACCA13区監察課」全6巻 アニメがなかなか面白いので原作コミックを一挙購入。 いやいや、すごい大陰謀漫画でした。 パンが美味しそう!! しかしジーン・オータスの妹のロッタちゃんが「幼女戦記」のターニャちゃんと同じ声優さんとは! 声優ってすごいね!! これ、音楽もいいよね。 VIDEO
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ゆうきまさみ 「白暮のクロニクル」 10巻「大きな羊は美しい2」 「羊殺し」に拉致された伏木あかり。 生贄の儀式は行われる12月25日まで、のこり2日。 雪村魁と竹之内の部下たちは人海戦術で捜索するが、オキナガは日中は活動できない。 単独行動を強いられる魁はあかりの監禁場所を探し出せるのか。 60年にわたる「羊殺し」事件のクライマックスですね。 この巻で終わるのかと思っていたら、次巻が最終巻のようです。 はて? まだ回収されていない伏線があるような気がする。 最終巻を楽しみにしよう。
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