fc2ブログ

まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1021回 黄金の盾

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

円城寺 忍 グイン・サーガ外伝26「黄金の盾」 THE GOLDEN GUARDIAN

 グイン・サーガ トリビュート・コンテスト優秀賞を「アムブラの休日」という短編で受賞。
 今回初の長編に挑戦した書き下ろし作品。
 さて、お手並みは?

 タリッドの呪い小路の踊り子ヴァルーサ。豹頭王の寵姫となり、王の子を身籠るがその出自は?
 どういう運命を経てグインと出会うことになったのか。
 これは正伝でグインが旅芸人の一座として、クムの大闘王ガンダルと戦うことになった「水神祭り」に関わってきます。
 タイス編(109巻あたり)から読んでないと、わからない展開ですね。

 魔導士エイラハがガンダルに告げた予言と肉体に与えた毒。その予言通りに豹頭の戦士と死闘を交えたガンダル。ついに約束を果たしてもらえなかった娘は運命の悪戯によってサイロンへ誘われる。
 ヴァルーサに仕掛けられた竜王の罠。《月の女神》イリスの加護《黄金の盾》。
 修復された時にグインが失った放浪時の記憶が蘇る。


 複数の作家がひとつの世界を共有していくモザイク・ノベルスの利点は、世界観に深みを与えることですね。栗本薫個人で全編やって欲しかったという希望は、今でもヒッターの中に残っています。
 しかし、それが不可能となった今、その意思を受け継いで書き継ぐことを決心された作家陣に、少なからぬ敬意を評しています。

 アイザック・アシモフ氏のファウンデーション・シリーズ。
 フランク・ハーバート氏のデューン・シリーズ。
 ロバート・ジョーダンの時の車輪シリーズ。
 多くの作品が後継者によって書き継がれていった後の評価は、数十年後にしか善し悪しは判らないでしょう。
 本作「黄金の盾」に関しては十分な合格点であるとヒッターは評価します。

                    グイン・サーガ 外伝26

 次は来月発売の正伝135巻「紅の凶星」でお会いしましょう。

関連記事
スポンサーサイト