まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1444回 【θ/シータ】 11番ホームの妖精 2

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

籘真千歳 「【θ/シータ】 11番ホームの妖精 アクアリウムの人魚たち」
           A FEARY AT 11TH PLATHOME OF TOKYO STATION Vol.2

           θ 11番ホームの妖精 2

 Ticket04:本と機雷とコンピューターの流儀
 峨東流派第7世代人工知能《アリス》のシステム・バージョンアップ中を狙った飽和サイバー攻撃。
 果たして《アリス》に喧嘩を売ったのは誰なのか?
 T・Bの疑問に対して《アリス》が明かした秘密とは。

 落ち込む人工知能って見てみたいですよね(笑)
 やられたらやり返すという「流儀」について学んだ《アリス》さんでした。

 Ticket05:ツバクラメと幸せの王子様と夏の扉
 ほう、11番ホームの《アリス》さんの型式番号は“Alice2-077B”。
 2077年設計Lキャロル型アリス・シリーズ第7世代人工知能、二式後期改良乙型。
 個体識別名「断罪斧(アックスコード)」さんでしたか。

 今回、11番ホームに訪れた災厄の正体。
 “Alice-007A”。2077年設計Lキャロル型アリス・シリーズ第7世代人工知能、量産型一式甲型。個体識別名「夢紡ぎ(ドリームペインター)」。
 ローカルネットワーク・ハブを介して創造された「夢紡ぎ(ドリームペインター)」の仮想空間『水槽世界(アクアリウム)』にはある秘密があった。
 外部との完全オフラインで運用されたため、21世紀の「情報セキュリティ危機」の影響を受けなかった一式《アリス》の『水槽世界(アクアリウム)』で行われていた研究。
 22世紀に入って完成した高性能な新型人工知能にもできなかったシミュレートを成し遂げた一式《アリス》を狙って、またもや11番ホームに危機が訪れる。


 いよいよ《スワロウテイル》シリーズとの関わり合いが深くなってきましたね~
 さて、本書で言及された“正体の無い怪物(ジャバウォック)”とは如何なる存在なのか。
 T・Bと義経の《元御霊》とはなんなのか。
 『コガ写本』に記された《プロジェクト・シータ》の三種の神器。
 1024の鏡状門を支配する東の《鏡》の妖精・Tinker Bell/紡防躑躅子。
 拡張された1025から1028までも支配する西の《鏡》・多々良美波。
 西の《剣》・スーパーカミオカンデ集中ターミナル駅の管理人工知能《アリス・ソードコード》。
 Ticket04でその能力を発揮した11番ホームの管理人工知能《アリス・アックスコード》。
 Ticket03で発見された《勾玉》・電脳妖精(ロ-レライ)鍔目十三月。
 この後の展開に興味津々です。
 次巻はあまり待たせないで欲しいものです。

スポンサーサイト

第1053回 スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

籘真千歳 「スワロウテイル/初夜の果実を接ぐもの」 
        SWALLOWTAIL/ INHERIT APPLES ON THE BRIDAL BED


 スワロウテイル・シリーズ最終作である。

 第一部 蝶と約束と三つの遣わされしもの

 《漆黒の魔女(アクアノート)》詩藤之峨東晒井ケ揚羽が東京島自治区の男性居住区から追放されてから三年半。女性居住区にてある死闘が行われていた。
 東京自治区の女性側行政局閣僚の半数を暗殺した《人工妖精(フィギュア)》・麝香(ジャコウ)を追う総督閣下・椛(もみじ)の直轄実戦部隊「十指」。男性側、女性側にそれぞれ十人ずつ配置されたが、いま、女性側指揮官”右の親指”を除いて全て返り討ちにされた。
 最高の”武”を極める「指」の技と、”殺法”に特化した麝香の技は噛み合わなかった。
 「消音剣(サイレンサー)」、「音すら切り捨てる(サウンド・イレイザー)」の二つ名を持つ”親指”にさえ捉えられない暗殺者・麝香。
 ”親指”はその身を引き換えに磨き上げた”武”の禁じ手を持って麝香を捕捉する。
 彼女の最後の一手は「青色機関(BRuE)」の生き残り、詩藤之揚羽であった。

 その頃、男性居住区の薄羽之西晒胡ケ揚羽(真白)の日常にも異変が起こっていた。
 突然、頻繁に外出するようになった一級精神原型師(アーキタイプ・エンジニア)詩藤鏡子。
 謎の記憶の欠如を起こした揚羽(真白)。三大技術流派の一角、峨東家は他の二家、水淵、西晒胡との間に確執が起こったのか?
 峨東の宗家代理として鏡子は会議を主催する。今までの三大宗家会議は、その時々で最も立場が弱い宗家が主催するのだが。
 
 第二部 蝶と本能と三つの睦みあいしもの

 揚羽が女性側居住区に来て四年。仮親となった一級精神原型師・水淵亮太郎の元で、揚羽は一体の《人工妖精》を創り上げようとしていた。史上初の《人工妖精》による《人工妖精》の創造である。
 だが、揚羽は「《人工妖精》の五原則」の内、「第四原則〈創作者の任意〉」を考え出せないでいた。揚羽と真白の双子機は最初から「五原則」が与えられていない。
 
 水淵博士が揚羽に語る峨東一族の秘密。それは数千年にわたって一族の”理念”を受け継ぐ者を産みだし続けるため異能な才覚を持つ者の血統を取り入れ続け、その規範から外れた氏族は皆殺しにされること。
 それは規範から外れた《人工妖精》を抹殺する「青色機関(BRuE)」の理念そのものだった。そして峨東一族の”闇”に囚われたのが、一人娘”アゲハ”を失った詩藤鏡子だったということも。
 深山大樹博士が鏡像発達理論で創った双子の姉妹機は通常では起こりえない異状性質を持っていた。揚羽は真白が寝ている時しか活動できず、真白が起きている時には揚羽は意識を混濁させる。では、揚羽達と同じ顔を持ち、「三原則」に従わず金瞳の右目を持つ麝香とは何者なのか。
 二つの身体を使う一つの”魂”。だが、起動時にはもう一つの”魂”が必要だったはず。深山博士は三人目の姉妹機を用意していたのか?

 不言志津江が残した四つの補装人工眼球。二つの最高度・無限界の金瞳の眼球は、揚羽の左目と麝香の右目に移植されている。機能制限付きの黒瞳の眼球は一つが失われ、一つは揚羽の右目に移植された。今は水淵博士が機能制限を解除し、黒瞳が左目と同じ無限界の金瞳に変化している。
 第十三世代人工知能並の演算機能を持つ特製の人工眼球は、使用者の脳に自動補助提案(オート・サジェスト)を与えた。
 麝香には予知能力のような動体予測を脳に送り込み、女性居住区側の「十指」が全滅するほどの戦闘特化を。
 揚羽にはたった四年で一級精神原型師級の技術を習得し、新たな《人工妖精》の開発に成功させるほどの創造特化を。
 おそらく揚羽と真白に与えられるはずだった超演算処理を行う人工眼球と、放熱効率の高い紫外線変換型の揚羽の青黒い放熱羽(ラジエント・テイル)。真白の可視光線全域を使い尽くす白い羽。
 麝香はこの人工眼球を使いこなし、おそらく広帯域赤外線放出型の赤黒い羽を持っている。
 姉妹機であることはもう間違いない。
 揚羽は麝香を追って男性側居住区へ向かう。そして真白は東京島自治区総督・椛子(もみじ)が暗殺され、自分が第二代総督に指名されていることを知る。

 第三章 蝶と世界と初夜の果実を接ぐもの

 〈種のアトポーシス〉によって閉塞した人類の未来を打破する”乱数”として生み出された《光気質(アイテール)》の姉妹機。
 それは一歩間違えれば人類の手に負えない”災厄”となる。よって峨東一族は”乱数”専用の殺し役を創っておいた。”魔女狩りの紅い魔女”・詩藤之緋月赫映公主ケ椛。
 ”藤色の魔女(アクアノート)”・詩藤鏡子の創り出した世界で一人だけの一等級《人工妖精》。その背には紅に燃えさかる炎のような羽を持つ。
 二人目の一等級として、そして「青色機関(BRuE)」の矜持を賭けて真白の死闘が始まる。
 その頃、揚羽と真白が創造された部屋で、揚羽と麝香の秘密が明かされようとしていた。

 揚羽、真白、椛子。この三人の《人工妖精》には、ある疑いが掛かっている。
 「第九種接近遭遇(Close Encounters of Nineth Kind)」。物理的ではなく霊性による世界への干渉。《光気質》の姉妹機はあきらかにこの世界の”因果律”の範囲内で確率の平滑を無視した現象を幾度も起こしている。
 椛子はあらかじめ、そのカウンターとして用意されたが、いつの間にか純粋な”乱数”の受け皿になってしまった。
 峨東一族は水淵家、西晒胡家の手を借りて”人類の冗長性”の準備を終えた。そのために詩藤鏡子は四人の娘のうち、二人を失った。人類とはこの二人よりも価値のあるものだったのだろうか。

 Extra Story

 Extra Story2


 
 いや~、やっぱり雪柳ちゃんのキャラは最高ですね~。再登場が非常に嬉しい。
 終盤の揚羽と真白の祝福と呪詛の言葉の対比が素晴らしい。一人は断罪の道を、一人は栄光の道を進んだ。はたしてどちらが影打ちで、どちらが真打ちだったのか。

 この完結編にはあるトリックが仕掛けられています。第二章を読んでいるところで気がついたのですが、時系列が入り乱れていたのですね。
 Extra Story2があってよかった。これがなければ最後はヒッターにとって絶望エンドになるところだった。
 揚羽の二人の娘に祝福あれ!
                     スワルテイル 4

 

第1015回 スワロウテイル序章/人工処女受胎

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

籘真千歳 「スワロウテイル序章/人工処女受胎」 
        SWALLOWTAIL ORIGIN / iVIRGIN-BIRTH of INNOCENCE

        スワロウテイル序章 人工処女受胎

 シリーズ第3作にして、物語は揚羽の誕生から2年目の学生時代に遡る。

 ・蝶と果実とアフターノエルのポインセチア
 《海底の魔女(アクアノート)》詩藤之揚羽が始末した3人の悪性変異体《人工妖精(フィギュア)》。
 なぜか3人とも、4つの気質の中で最も精神的な故障が少ない《風気質(マカライト)》だった。しかも首をほとんど落とされた状態でも動き回り、揚羽の左目を抉ったという。
 揚羽が殺した3人の同級生は何故、変調を起こしたのか? 所持していたのは《人工妖精》には必要ないはずの排卵誘発剤と生理用品、そしてPHS端末。

 電力と必要元素さえ揃えばあらゆる食材として培養される”視肉”の発明は、全人類を食糧危機から救った。肉、野菜、卵にいたるまで人工物が供給される「東京人工島」のお嬢様学校に出現した、血抜きのされていない挽き肉の存在。

 寮に戻った「隻眼」の揚羽だからこそ気づいた『扶桑看護学院』の不可解な構造。
 「人工島」建設初期に創設された二年制全寮制度の『学院』は、《風気質》の発見者、峨東流派の不言志津江の一族のものであった。
 はたして事件の背後に居るのは誰なのか?
 復活した揚羽の左目は、右の黒瞳とは異なる金色の瞳だった。

 ・猫と金貨とビフォアレントの雪割草
 その形状から通称《五稜郭》と呼ばれる『学院』の寮で起こる吸血鬼の噂。
 「人工生命倫理委員会」。通称「人倫」と呼ばれる《人工妖精》の民間管理機構から揚羽が受けた逃亡中の白石之壱輪の捜索依頼。報酬は姉妹機の真白との面会許可だった。

 揚羽の前に立ち塞がる白き顔ばせと赤き瞳、薄桃色の翅を持つ銀上之朔妃。
 『学院』の中で揚羽たちの行方不明の制作者(親)に関する手掛かりを追ううちに現れた、揚羽の金色の瞳にしか見えないホログラム。ここにも研究者・不言志津江の名が登場してくる。
 彼女の研究していた「空蝉計画」とは? それが何故今頃になって現れたのか。

 なるほど。「科学」とは「魔法」や「超能力」という概念と対立するものではなく、解らないなら解らないままでも多くの人間が活用できるようにする学問であり、「魔法」や「超能力」という概念を信じる人は、自分だけがそれを使えるようになりたいという願望を持っているのですね。

 ・蝶と夕桜とラウダーテのセミラミス
 《人工妖精》が起こしたらしい連続殺人事件。被害者の共通点は全員《五稜郭》のOG(卒業生)だということ。ふたたび「人倫」から調査を依頼された揚羽は渋々承諾する。

 《五稜郭》の「桜麗祭」で行なわれるNF(ノーブル・フローレンス)選挙。うっかり優勝候補筆頭の銀上之朔妃を揚羽が排除してしまったため、候補者が4人も立ってしまった。
 《火気質(ヘリオドール)》の生徒会長・柑奈。
 《土気質(トパーズ)》で芸能界へ進む予定の桔梗。
 《風気質(マカライト)》で占いが当たるという評判の周防。
 そして本人が知らないうちにエントリーされていたダークホース、《水気質(アクアマリン)》代表の詩藤之揚羽。
 その年度の生徒たちの集合的無意識の象徴(シンボル)を決めるNF選挙は、いつの間にか祭り上げられた柑奈と揚羽の一騎打ちに変貌する。
 
 戦闘力で揚羽を上回る『学院』の心理カウンセラー・三条之燕貴。揚羽とは逆の金瞳黒瞳(オッド・アイ)を持つ講師は、30年前の第1回のNF選挙で現「東京自治区」総督・椛子の対立候補だったという。
 30年前に廃校となった《五稜郭》とそっくりな構造を持つ施設。峨東一族の研究機関だった試作(プロトタイプ)施設で起こった事件は、当時の生き残った生徒にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を残した。
 そして実証(テストタイプ)施設となった今の『学院』でも、いまだ「人工PTSD実験」は続いている。その経過観察を行うのがNF選挙なのか。
 真相に気づいた揚羽は”殺人鬼を殺す”殺人鬼の正体を掴むが、そこにもやはり不言志津江の影がちらついていた。
 そして中止されたNF選挙に代わって新たに制定されたGF(グローリアス・フローレンス)に選ばれたのは、詩藤之揚羽ではなく、詩藤之”真白”の名だった。

 ・蝶と鉄の華と聖体拝受のハイドレインジア
 ”真白”の名が出されてから”揚羽”の存在は抹消されたかのように、学生証も区民証も失効されてしまった。身分証明のないままひと月半の放浪の末に接触してきたのは総督府の使者。
 「青色機関」の《蒼い執刀者(アクアノート)》は非公式の存在であり、さらに今の揚羽は認定外の五等級の《人工妖精》だ。ただただ「人工知能の倫理三原則」を逸脱した《人工妖精》を切除する役割を持つだけの存在と化した揚羽に、「倫理三原則」の持つ重大な欠陥を指摘する総督府の使者。
 そもそも揚羽自体が「倫理三原則」から矛盾する《人工妖精》である。

 かつて三大技術流派のひとつ峨東一族が生み出した二つの《人工妖精》。
 《藤色の魔女(アクアノート)》詩藤鏡子が創り出した世界でただ一人の一等級《人工妖精》と、深山大樹の創り出した二人目の一等級の可能性を持つ姉妹機。そして峨東流派の中でも異端であり、その血脈を絶たれたはずの不言家との関わり。
 己の出自を求める揚羽は、ついに不言志津江と相見える。
 

 なるほど、ここから1巻に繋がるのですね。
 今回は挿絵が多いな~。いままで全くなかったのに、これじゃラノベっぽいじゃないか。(笑)
 これは絶対にアニメ化ができない小説であるな。コミカライズは出来るかもしれないが、ハードSFはその論理性(ロジック)を読者に説明、納得してもらわなければストーリーを進められない。
 したがって説明部分をいかに噛み砕いていくか。もしくは難しくして煙に巻くかが作者の力量にかかっている。
 籘真千歳さんは後者寄りのタイプだが、科学と神学論、心理学を絡めて見せるのは上手いなと思う。
 アイザック・アシモフの影響?

 さて、残るは最終巻だな。

第942回 【θ/シータ】 11番ホームの妖精

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

籘真千歳 「【θ/シータ】 11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち」
           A FEARY AT 11TH PLATHOME OF TOKYO STATION

 
              11番ホームの妖精 鏡仕掛けの乙女たち

 作者のデビュー作であるメディアワークス版に第2話を追加したハヤカワJA文庫版である。
 「スワロウテイル」シリーズと表裏をなす本シリーズも、ハヤカワ版でリスタートすることになった。

 高密度次元圧縮交通(high Complrss Dimension transport)
 C.D.と言われる技術が鉄道、船舶、航空といった旧来の交通機関の距離概念を根本から変えた近未来。
 この輸送方法は世界を10分の1の大きさに縮めたとも言える。
 だが、日本が独占したこの鏡状門(ミラーゲート)技術のため、国際的に優位となる一方で様々な軋轢も起こっていた。
 絶対安全をうたった技術の実装初期の事故のため消滅した小島。
 高圧縮空間に飲み込まれた島から生還した少女は、特殊な能力を備えていた。
 鏡色の髪と瑠璃色の瞳のT.Bと呼ばれる少女は事故隠蔽のため、150年もの期間を東京上空2200mの東京駅第11番ホームという檻に閉じこめられる。
 狼型サイボーグの義経。第七世代型人工知能・アリスとともに「幻の東京駅11番ホーム」の管理をする、150年間、その姿を変えない「鈴に戯れる妖精」T.Bのもとへ、今日も奇妙なお客がトラブルと共にやってくる。


 Ticket01:鏡と狼と人工知能
 Ticket02:蘭とパンダと盲目の妖精
 Ticket03:魔女とバニラとショートホープ

 の3篇を収録。

 「スワロウテイル」シリーズと共通する世界観なのは、作中で三大技術流派(トライアングル)の西晒胡家、水淵家、峨東家の名が登場するからですね。(あっちも残り2冊読まなきゃ)
 かなりSF的ギミックと設定が詰め込まれていて面白かった。
 シリーズ化するようなので次作も期待したい。
 T.B、義経、アリスのトリオ「敵は海賊」へのオマージュなのか?

第862回 スワロウテイル/幼形成熟の終わり

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

籘真千歳 「スワロウテイル/幼形成熟の終わり」 
               SWALLOWTAIL / SHE'S NEOTENY'S END

 スワロウテイル 幼形成熟の終わり
 スワロウテイル・シリーズ第二作。

 第一章 蝶と黒鍵と眠れる森の乙女たちによるエチュード

 かつて関東平野と言われた平野は微細機械(マイクロマシン)に食い尽くされ、巨大な内海「関東湾」と化した。
 地下深くから成層圏まで微細機械に覆われ、高濃度の古細菌類(アーキア)の満ちた海に浮かぶ人口浮島(メガフロート)・自治区「東京人工島」。
 揚羽が咎人として男性居住区から追放されてから1年。被害者も加害者も存在しない殺人事件が発生する。

 「東京人工島」は電力が有り余っているようだ。余剰電力注意報って!
 お手元の明かりは気がついたら全部点けて下さい。お部屋を留守にする時は、必ず空調のスイッチをオンにしてお出かけください。
 これって「東京人工島」の弱点じゃねえの?
 
 ふ-む、揚羽は水色の縞模様のパンツですか。
 看護学校で後輩の妹分だった人工妖精の葬儀に、友人の遠藤之連理と出席する揚羽。
 火葬されている彼女の焼却炉から発する異様な音に気づく揚羽。
 這い出した焼死体の謎を追う《末梢端末(アクアノート)》・揚羽。

 いや~、東京自治区総督・椛子(もみじこ)様、萌えました! 火気質(ヘリオドール)って、そおいう性格なんですね(笑)
 影武者の水鏡さんが可哀そうですっ。
 自治区「東京人工島」を襲う「旅犬(オーナレス)」の”あまりにも不自然な”テロ行為。ダメージ・コントロールしたはずの《水の外つ宮》に激突した超々高高度無人迎撃機「サルタヒコ」。
 日本本国からの軍事力投入という暴力に隠された罠。明朝までに事態を解決に導かなければ、内乱鎮圧のため諸外国勢力の介入が予測される。

 なるほど。「人工知能の倫理三原則」に”人工知能は嘘をついてはいけない”という項目はありませんな。
 人間に危害を加えず、人間の希望に添い、且つ、自分の身を守るという原則に則っていれば”嘘”をつくのは可能なわけですな。

 揚羽の前に現れたもう一人の「青色機関(BRuE)」、《全能抗体(マクロファージ)》。
 そして、自治区自警団(イエロー)刑事部の曽田陽平にも公安警察の手が伸びていた。

 第二章 蝶と白鍵と八重咲の変成幼生のためのノクターン

 すべての未来を、偶然さえ許容下に入れて予測する存在が2組いたら、その存在同士による賭け事(ギャンブル)は成立するのか?
 人類に叛旗を飜えす《人工知能(A.I)》の出現を予測した一族の創造した《人工知能(A.I)》の「天敵」。
 錯綜するいくつもの勢力の思惑が混乱に拍車をかける。
 かつて人柱として人工島の奥深くに封じられた、世界初の水気質(アクアマリン)の《人工妖精(フィギュア)》・河原乃八重桃白ヶ芍薬。
 ついに陽平に見破られる揚羽の正体。鏡像をなすひとつの心とふたつの体。《海底の魔女(アクアノート)》襲名予定・薄刃之西晒湖ヶ真白は「東京人工島」の危機を回避できるのか。

 途中までなんか変だなと思って読んでいましたが、納得いきました。そういうわけか。
 あとがきに故ロバート・A・ハインライン氏への追悼あり。
 次巻は時間を遡って、物語の序章になるのか。