まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第2246回 パニックキュート帝王学

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上遠野浩平 「ブギーポップ・ビューティフル パニックキュート帝王学」
 Boogiepop Beautiful :The Kingcraft of Panic-Cute


 女子高生の間だけで流れている都市伝説。
 「人が人生で一番美しい時に、それ以上醜くなる前に命を奪っていく死神《ブギーポップ》」

 これに真っ向から挑む者がいた。
 「世界には、あるべき美しい姿がある。それから外れたものは、醜く腐り落ちる前に排除しなければならない。」がモットーの合成人間《パニックキュート》。

 模試当日に熱が出て訳も分からず回答した結果、満点で全国1位になってしまった末真和子。
 予備校の帰りに彼女に近づいてきたのは第2位だった須賀聖良子という名の少女。
 なにやら彼女を上回る成績を出すというのは余程の強運らしい。
 “選ばれし者”のサークル〈インペリアル・ゴールド〉に招かれた末真和子と、強引に付いてきた宮下藤花。
 人の上に立つのがステータスだという“選ばれし者”たちに末真和子は反撃し、左右非対称の顔で揶揄する藤花。
 その2人に“選ばれし者”たちは、お前たちは《エンペロイダー》なのかと戦慄く。

 シリーズ中で最も中心的な役割を果たす末真和子を軸に物語は動いていく。
 世界の〈歪み〉を感じ取る能力を持つ《パニックキュート》は、たとえ「統和機構」内部の者でも処断する。
 それは人類の過剰進化を抑制する「統和機構」の目標からはたいして逸脱しない。
 《パニックキュート》が末真和子に協力を求めたのは、都市伝説の死神《ブギーポップ》の探索だった。
               ブギーポップ・ビューティフル
 合成人間《ファータル・クレセント》は《ブギーポップ》の正体に気づいているようです。
 未来における《帝王》末真和子と《パニックキュート》の初対面を予言した本作。
 果たして中枢((アクシズ)No.1《オキシジェン》と同格の合成人間《パニックキュート》の帝王学は《ブギーポップ》に通じたのか。

 今になってアニメ化ですか!
 イラストレーターの緒方剛志氏はお怒りのようです。
 まあ、あの実写化よりはマシだろうけどね。
 
 ああ、「螺旋のエンペロイダー」の残り2冊を掘り出さねば。

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第2238回 殺竜事件

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上遠野浩平「殺竜事件 a case of dragonslayer」

 「戦地調停士シリーズ」については「第1303回 蔵書管理2015年9月 昔読んだ本ネタ 第26回」と「第1413回 無傷姫事件」で取り上げたが、第1作である「殺竜事件」は発表された2000年以来、初の文庫化である。
 おおむね内容は覚えていないので、初見の如く楽しめた。

 人類文明の基礎として科学よりも魔法が大きく影響している世界。
 大小様々な国家が領土と覇権を求めて乱立していた。
 しかし、どのような国家でも経済活動は行わねばならず、陸路、海路の商業活動の実権を握る世界最大の通商連合「七海連合」には、どの国家も太刀打ち出来なかった。
 “国土なき帝国”と称される「七海連合」は独自の軍備を持ち、要請があれば世界中に派遣軍を送る巨大組織であるが、火に油を注ぐだけではなく、火消し役も行う。
 100人を超える将軍とは別に、たった23人しかいない〈戦地調停士〉。
 “弁舌と謀略で歴史の流れさえ押さえ込む”と言われる「七海連合」の特殊戦略軍師。
 そのひとりがエドワース・シーズワークス・マークウィッスル。通称“ED”である。

 この魔法文明世界には人間の能力を遥かに凌駕する“絶対無敵”の魔力を持つ生物、“竜”がいた。
 世界に7頭しかいない“竜”は一代変種であると言われ、数千年間、個体数の増減はなかった。
 強力な結界が張られた洞窟に“竜”を訪問した“ED”は、そこで“竜”の刺殺死体を発見する。
 誰が“竜”を殺害したのか。
 “ED”は第1発見者として嫌疑を掛けられ、自ら調査を始める。
 猶予期間は1ヶ月である。
               殺竜事件
 不死身をも殺す不条理が世に騒乱を呼び
 解けぬ謎が呪詛と化し偽りの仮面を砕く
 終わりなき道だと知るも挑む旅路の果て
 出逢う真実も無明にして混沌の顎門なり


 仮面の〈戦地調停士〉“ED”に同行するのは“風の騎士”ヒースロウ・クリフトフ少佐。そして本書の語り手であるレーゼ・リスカッセ大尉である。

 “竜”を殺す方法。
 『界面干渉学』とは、この魔法文明世界の“理”を超えた法則、現象を研究するものだが、「異なる世界〈水面の向こう側〉」からの漂流物では魔力を突破できないらしい。
 古代禁断呪文〈死の紋章〉を掛けられた仮面の〈戦地調停士〉は真犯人を暴けるのか。

 思い出してきました。
 〈水面の向こう側〉とは「ブギーポップ」たちの世界だというのは「第1434回 彼方に竜がいるならば」で書きましたが、あらためて第1作を読むとここでネタを仕込んだなと考えさせられます。
 あまりにも長期間に渡って多シリーズが書かれているので、細々とした部分が覚えていられないな。
 歳のせいか。(笑)
 さて、「ブギーポップ」も読まねば。

第2004回 不可抗力のラビット・ラン

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上遠野浩平 「ブギーポップ・ダウトフル 不可抗力のラビット・ラン」
 Boogiepop Doubtful :Rabbit Run Rapidly


 『統和機構』最高幹部の一人、九連内朱巳/レイン・オン・フライディ。
 異能の力を持つ少年少女たちをスカウト、もしくは狩って集めて観察する「NPスクール計画」とは異なり、社会的ストレスによりMPLSになる可能性を持つ少年少女を保護、観察して場合によっては抹殺する「ポゼストリー計画」の責任者。
 だが朱巳は単に子供たちを保護して救いたいだけだった。自分自身が孤児であり、救われた存在だったから。
 しかし彼女の前に現れた黒い“死神”。朱巳は“世界の敵”に成りかかっているらしい。

 人の“迷い”を嗅ぎ取り、切り離して支配する能力〈ラビット・ラン〉。
 「ポゼストリー計画」に関わっていく天才・ 羽原健太郎、情報分析用合成人間ブームキャット。
 “炎の魔女”霧間凪のサポーターである羽原健太郎は九連内朱巳を見た瞬間、霧間凪と最初に遭遇した時の背筋に氷を当てられたように印象を思いだした。
 羽原健太郎と九連内朱巳の心理戦は〈ラビット・ラン〉の暴走により、破局へ向かっていく。

 Runnnin'1 詐欺師たちの迷走
 Runnnin'2 未熟者たちの助走
 Runnnin'3 卑怯者たちの競走
 Runnnin'4 反乱者たちの暴走
 Runnnin'5 異邦人たちの疾走
 Runnnin'6 嘘つきたちの逆走

                      不可抗力のラビットラン
 ランダバウトさん、、再登場ですねえ。「ビートのディシプリン」以来ですね。
 身内二人のの後始末に駆り出された“炎の魔女”さんもいい迷惑です。(笑)
 「ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド 」を、もう一度読み返したいと思ったが、仕舞いこんでいて取り出せない。まあ、、「ブギーポップ」はハズレのない安心感があるシリーズである。

第1944回 恥知らずのパープルヘイズ

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上遠野浩平 「恥知らずのパープルヘイズ –ジョジョの奇妙な冒険より-」Purple Haze feedback

 文庫化されたので購入。
 「ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風」で組織〈パッショーネ〉のボス・ディアボロを倒したジョルノ・ジョバァーナ。
 彼が属していたブチャラティのチームがボスへの叛意を示したとき、ひとり離脱したパンナコッタ・フーゴ。

 ジョルノは正式に組織のボスであることを表明したことで、フーゴは自分が裏切り者でないことを証明しなくてはならくなった。
 ジョルノは組織の麻薬チームの殲滅を、忠誠心が疑わしい〈パッショーネ〉の構成員のチームを編成し、粛清に向かわせる。

 パンナコッタ・フーゴ:スタンド名 パープル・ヘイズ⇒ープル・ヘイズ・ディストーション
 シィラ・カペッツート(シーラE):スタンド名 ヴードゥー・チャイルド
 カンノーロ・ムーロロ:スタンド名 オール・アロング・ウォッチタワー

 麻薬チーム
 マッシモ・ヴォルペ:スタンド名 マニック・デプレッション
 ビットリオ・カタルディ:スタンド名 ドリー・ダガー
 アンジェリカ・アッタナシオ:スタンド名 ナイトバード・フライング
 ヴラディミール・コカキ:スタンド名 レイニーデイ・ドリームアウェイ

 ここにスタンド使い同士の闘いが始まる、
                  恥知らずのパープルヘイズ
 やっぱり「ジョジョ」は面白いですねえ。
 しかも執筆者は異能力同士のバトルものに秀でた上遠野浩平さんです。
 非常に使い勝手の悪いスタンド「パープル・ヘイズ」をうまく処理しましたねえ。
 文庫版であとがきが3つと解説まで先生が書いてるのでお得です。

第1938回 製造人間は頭が固い

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上遠野浩平「製造人間は頭が固い」 No Control Man With No Future

 いつの頃からか、〈システム〉と言われる組織が「人類の守護」をテーゼとして活動し始めた。
 「人類の守護」とはすなわち「人類」を脅かす異物の駆逐であり、その対象は特殊能力を持つ「超人類」である。
 そのため、〈システム〉は「超人類」に対抗できる特殊能力を持つ兵器を製造した。

 製造人間ウトセラ・ムビョウ。
 能力は「処置」、すなわち人間を合成人間を変換する能力を持つ。そのため、多くの反〈システム〉組織は彼の確保を重要目標としていた。
 その作戦の一つでムビョウは、本来なら心臓の疾患で死ぬはずの赤ん坊を助けた。
 しかし、合成人間としての能力を現さないまま少年に成長したコノハ・ヒノオ。
 彼には〈未来〉が託されているのだろうか。
                  製造人間は頭が固い
 ・製造人間は頭が固い The Institutional Man
 ・無能人間は涙を見せない The Incompetent Boy
 ・双極人間は同情を嫌う The Injured Girls
 ・最強人間は機嫌が悪い The Invincible Man
 ・交換人間は平静を欠く The Interchangeble Man
 ・製造人間は主張しない The Industrial Man


 SFマガジンに掲載されたウトセラ・ムビョウを狂言回しとする6つの短編に、断章として
 ・奇蹟人間は気が滅入る The Incomparable Lady Act1~7
 を書き下ろしで挟んだ「ブギーポップ」シリーズのスピンオフ。

 ヤナギサワ・モトキって、何かに出てきたっけ?
 特別製(スーパービルド)合成人間のリミット(雨宮美津子)とリセット(雨宮世津子) は、ふたりとも少女時代はアーミャという姓だったようだが、ミッちゃん、セッちゃんのフルネームはなんなのだろう。
 さて、「ブギーポップ」シリーズの過去編であった本作。
 無能人間コノハ・ヒノオ少年は、この先、どういう形で本編、またはスピンオフに登場するのだろうか。
 物語の続きを楽しみにしています。