まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1757回 炎路を行く者

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

上橋 菜穂子「炎路を行く者 守り人作品集」

 文庫化を待っていました!
 タイトルは「炎路を行く者」ですが、目次には「炎路の旅人」となっています。
 タルシュの〈鷹(ターク)>アラユタン・ヒュウゴの数奇な運命。
 彼は如何にして〈鷹(ターク)〉になる道を歩んだのか。

 そしてバルサが15歳の時の短編「十五の我には」。
 17歳になったチャグムがカンバル王国の槍騎兵を率いて新ヨゴ皇国へ向かう前夜。
 バルサは少女時代のことを思い返す。
              炎路を行く者


 ヒッターも今になって考えれば、子供の頃は何も考えず馬鹿ばっかりやっていたなと思います。
 また十数年すれば、今現在のヒッターも子供の頃と大して変わってないなと思うのでしょう。(笑)
 
 これで新作が書かれなければ、タンダとバルサのその後を書いた短篇「春の光」は読むことができないですねえ。
 文庫版に特別収録して欲しかったな。

 あ、ドラマのシーズン2が始まるのね。
 シーズン1のラストがアレだったので続きが気になります!!

スポンサーサイト

第728回 天と地の守り人 第3部

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

上橋 菜穂子「天と地の守り人 第3部 新ヨゴ皇国編」

 最終巻である。
 いつものようにメモをとってあるのだが、直前になって書き込みを取りやめることにした。
 この最終巻を読んだ感想を、内容紹介だけではうまく伝えられないだろう。

 作者の上橋さんも、当初はこんな壮大な物語に成長するとは思っていなかったようだ。

 この巻の後日談の短篇「春の光」、タンダとバルサのその後を読みたい。

天と地の守り人〈第3部〉新ヨゴ皇国編

第724回 天と地の守り人 第2部

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

上橋 菜穂子「天と地の守り人 第2部 カンバル王国編」
天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編

 厳寒の冬の最中、《ロタ王国》から国境を越えて《カンバル王国》へ入るが《タルシュ帝国》の追っ手は執拗だった。
 そしてバルサに右目を切り裂かれた猟犬(カシャル)のシハナも二人を追っていた。

 《ロタ王国》は《タルシュ帝国》の策謀によって、北の領主たちと南の領主連合による内戦の危機にある。
 病に伏しているロタ王に代わり執政をしている王弟イーハンは、対等な条件での《カンバル王国》との同盟を望み、チャグムに交渉を頼んだ。
 だが、カンバル王の側近に、《タルシュ帝国》第一王子ハザール派の内通者がいることをチャグムは知っている。

 王城に近づいたチャグムはそこが<ナユグ>の影響を強く受けていることに気づく。
 バルサも王城の地下は<山の王>に通ずることを知っていたが、<槍の舞>の秘儀についてはチャグムにも言うことはできなかった。

 《新ヨゴ皇国》では星読博士のシュガが、国のあるべき姿を守るために《タルシュ帝国》第ニ王子ラウル派に付こうと悩んでいた。
 星読博士の務めは帝を守るものではない。国を護るためのものだ。そのためには戦さを辞さない今上を弑しても、と決心を固める。
 だが、師である聖導師トナンは後継者を決めぬまま急逝してしまった。

 草兵(使い捨ての兵)として前線にいたタンダは、異能者の少年コチャとアスラが同じように《新ヨゴ皇国》の光扇京で異様な気配に接したこと、南から<ナユグ>の流れに乗ってきたモノが青霧山脈を越えて《カンバル王国》へ向かったことからある考えに達する。
 《カンバル王国》でも <山の王の民>が<ノユーク>の精霊たちが「婚礼の舞」をしていることに気づいていた。そしてティティ・ラン(オコジョを駆る狩人)たちは姿を消す。
 <山の王の民>の長老は言い伝えで<ノユーク>の春に何が起こるか、忘れてはいなかった。
 もし<山の王>の婚礼が始まれば、雪解けの春には大災害が起こる。王城の真下のある<山の王>の宮殿を発震源に青霧山脈の万年雪が溶け、南に突き抜けて《新ヨゴ皇国》へ災害は広がるだろう。

 《カンバル王国》の内通者に囚われたバルサとチャグムは、既にカンバル王も《ロタ王国》の内乱に加担する腹積もりである事を知る。
 しかし、チャグムの語る情報は内通者に一抹の疑問を与えた。《ロタ王国》の南部領主連合の後ろに付いているのは、北への兵権を持たないハザール王子派なのだ。
 猟犬(カシャル)の手でかろうじて脱出した二人は、<山の王の民>の元を訪れる。

 《タルシュ帝国》の皇帝は病床についていた。皇帝の右腕たる<太陽宰相>アイオルはタルシュ皇帝が最初に征服した枝国の王子であった。
 皇帝に拝謁した第一王子ハザールと第二王子ラウル、そしてそれぞれの補佐をする宰相たち。
 ラウル王子は《サンガル王国》を足場に《新ヨゴ皇国》に攻め入る計画を。
 ハザール王子は《ロタ王国》の内乱と《カンバル王国》への揺さぶりを持って、北の大陸侵攻の計画を報告する。
 北への兵権を持つラウル王子は《ロタ王国》の内乱への兵力分散を拒否し、全兵力を《新ヨゴ皇国》へ向ける。
 二人の王子を子供の頃から見てきたアイオルは、二人の性格の差もあるが、付いている宰相の差がこの先の帝位継承を左右すると読む。
 他国を征服して力を増してきた《タルシュ帝国》は、征服した後の枝国の人民のことを考えなければいずれ破綻する。
 アイオルが思い出すのはラウル王子の下で頭角を現して来た男、ターク(鷹)のヒュウゴだった。あの男がラウル王子の右腕となれば、第二王子に未来は開けるだろう、と。

 ついにカンバル王と<王の槍>たちの会議へ現れるチャグム皇太子と<槍の舞い手>バルサ。
 《カンバル-ロタ連合》は成功するのか?


 さあ、戦乱と天災が迫る《新ヨゴ皇国》の運命はどうなるのだろうか。
 最終巻を読もう。

第721回 天と地の守り人 第1部

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

上橋 菜穂子「天と地の守り人 第1部 ロタ王国編」
天と地の守り人〈第1部〉ロタ王国編

 《タルシュ帝国》と《サンガル王国》が手を組み、《新ヨゴ皇国》が鎖国を宣言してから1年半。
 バルサは《新ヨゴ皇国》の中に戻りたい商人たちや、逆に脱出して故国へ戻りたい者たちの手引きを請け負っていた。
 《新ヨゴ皇国》ではチャグム皇太子が帰還中に薨去し、国を挙げて葬儀を行った。
 バルサはそれを信じたくなかったが、ある日、バルサを探していた新ヨゴ海軍の海士が<王の盾>ジンからの書簡を持ってくる。
 チャグムの運命はバルサに掛かっている。バルサは《ロタ王国》へ探索の旅に出る。

 タンダとトロガイは世界で起こっている異変に気がついていた。
 精霊の世界(ナユグ)に訪れた春が現実の世界(サグ)に影響を与え、生態系が乱れている。
 タンダの元を訪れたチキサとアスラは聖なる世界(ノユーク)の瑠璃色の水の中を、南から北へ向かって<聖なるもの>が泳いでいったと告げた。

 星読博士シュガは命懸けの進言で王宮に潜む《タルシュ帝国》の内通者をおびき出す。
 しかし、シュガにも高位の立場びある内通者にも、戦争をすれば《タルシュ帝国》に敵わないのは一目瞭然であった。
 《タルシュ帝国》第二王子ラウルに組みしている内通者も《新ヨゴ皇国》の良き未来を見つめている。
 《ロタ王国》には《タルシュ帝国》第一王子ハザールの手が伸びている。南部の大領主たちを取り込み、ロタ王もいつ寝首を掻かれるか判らない。
 《ロタ王国》との同盟を望んでいたチャグムに希望はあるのか、シュガには判らなかった。

 チャグムの消息を追うバルサは《ロタ王国》の港町ツーラムで遂に手掛かりを掴む。
 チャグムはツーラムの大領主の館へ向かったらしい。だが、領主はハザール王子と繋がりを持っていた。探りを入れたバルサは一服盛られて襲われるが、バルサを救ったのはターク(鷹)のヒュウゴだった。
 ツーラムにいる《タルシュ帝国》の密偵は、ハザール王子派とラウル王子派で足の引っ張り合いをしているらしい。
 ロタの猟犬(カシャル)の襲撃を受けて脱出するバルサとヒュウゴ。ロタ王も黙って南部の反乱を許す気はないらしい。

 脱出時に傷ついたヒュウゴは、バルサにチャグム皇太子を《カンバル王国》へ向かわせろと言う。
 《カンバル王国》と《ロタ王国》北部の氏族が手を組めば、南部の大領主連合に対抗できる。それはハザール王子派の力を削ぐことになり、ラウル王子派のヒュウゴの利となる。
 そしてヒュウゴは《タルシュ帝国》の北の大陸への侵攻を、どこかで断ち切るべきだと考えていた。
 
 猟犬(カシャル)の手を借りてツーラムを脱出したチャグムは、王弟イーハンの居城ジタンへ向かう。
 しかしチャグムはツーラムの領主の館で、見てはならないカンバル人の顔を見てしまった。ハザール王子派の手は既に《カンバル王国》へも伸びている。
 ヒュウゴから暗殺者がチャグムを追っていると知らされたバルサはチャグムの後を追う。

 一方、タンダも末の弟の代わりに《新ヨゴ皇国》軍の徴兵で戦場に刈り出されていた。
 そこでタンダはアスラと同じように<ナユグ>を見ることができる異能者・コチャと出会う。異変を予知する少年は<群れの警告者(オ・チャル)>なのか?


 さて、物語は終盤に向けて動き出しました。
 各国の各勢力の思惑の中で、今までの物語が絡み合いながら収束していく気配を感じます。
 バルサとチャグムが最初に会ってから5年の月日が経ち、チャグムの背はバルサより高くなってしまいました。
 続いて第2部を読もう。

第713回 蒼路の旅人

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

上橋 菜穂子「旅人編2 蒼路の旅人」
蒼路の旅人

 主人公はふたたびチャグム皇太子へ。
 「虚空の旅人」から2年。チャグムは15歳となり、<成人ノ儀>を終えて国政に参議できる立場にいた。

 《タルシュ帝国》に押され気味の《サンガル王国》から《新ヨゴ皇国》へ救援の密使が現れ、チャグムの母方の祖父、皇国海軍大提督トーサがその任に当てられた。
 これは罠だと言うチャグムだが、人望のあるトーサを疎んじる父王はそれならそれで宣戦布告と取ると言って取り合わない。
 サリーナ王女の密書から、《サンガル王国》はすでに《タルシュ帝国》に支配されかけていると気づいたチャグムは、遠征隊の中止を進言するが王の怒りを買い、祖父と共に虎口に向かう。
 それは、もう二度と《新ヨゴ皇国》へ戻ってくるなという意味であった。

 《サンガル王国》の指定海域へトーサとチャグムを乗せた旗艦だけが侵入していく。
 やはり《サンガル王国》は苦慮の末に《新ヨゴ皇国》を騙したのか。身分を隠して虜囚となったチャグムは人質として利用されることを恐れ、脱出をするが傷を受けて一隻の船に拾われる。
 圧倒的な軍事力を持つ《タルシュ帝国》は、力だけではなく、各国の事情を密偵を使って探っている。
 数年前から《新ヨゴ皇国》へ潜入していたターク(鷹)のヒュウゴは、今の帝とチャグム皇太子の不仲も掴んでいた。
 サリーナ王女の密書を盗み見たヒュウゴの謀により、チャグムはヒュウゴの手に堕ちた。

 《新ヨゴ皇国》はかつて兄弟間の争いに憂いた《ヨゴ皇国》皇子トルガルが、戦乱に明け暮れる南の大陸をから民を率いて北の大陸へ脱出し築いた国である。
 その性状は争いを好まず周辺の国とも友和をもって成したが、それはもうこの時代にはそぐわない。
 今は《タルシュ帝国》の枝国となってしまった祖国へチャグムは降り立ち、《タルシュ帝国》の帝都ラハーンへ向かう。
 北の大陸の<ナユグ>に春の兆しが現れているという。そして逆に南の大陸の<ナユグ>は秋に入ったらしい。
 <ナユグ>の季節はこの世<サグ>の100倍も続き、世界に影響を与える。それが《タルシュ帝国》が北の大陸に手を伸ばす理由なのか。

 《タルシュ帝国》の第二王子ラウルに謁見したチャグムは、世界の地図を見せられ圧倒される。
 《新ヨゴ皇国》や、《カンバル王国》、《ロタ王国》がなんと小さな国なのか。ラウル王子がその気になれば4、5年で平定されてしまうだろう。
 《タルシュ帝国》は枝国となった国に善政を敷き、以前の為政者より民を富ませている。
 《タルシュ帝国》の王子たちは、戦費がかからず人が死なない方法があればそちらを選ぶ。《新ヨゴ皇国》の実情を知るラウル王子はチャグムを帝位に付け、枝国を統べよと持ちかける。
 それに対してチャグムの出した答えは?

 チャグムは選んだ未来のため、いま、蒼路の旅人となる。
kaizu.jpg


 いやー、ヒュウゴがなかなか好きです!
 香木チョウルの磨り潰した粉を巻いたチョルを燻らす姿がカッコイイ。
 ラウル王子も魅力的な人物ですねー。

 残りは三部作。まとめて一気に読んでしまいたい。