まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第2010回 アステロイド・ツリーの彼方へ

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大森望・日下三蔵 編 「アステロイド・ツリーの彼方へ-2015年 年間日本SF傑作選」
        Best Japanese SF 2015


 今月はアンソロジーものを片付けていこう。

 ・藤井大洋「ヴァンテアン」
 これぞバイオ・コンピュータの正しい在り方ですね。(笑)
 数兆の大腸菌の数に任せた力技です。糖分を与えてやれば良いんだろうが、老廃物はどうなるんだろう?

 ・高野史緒「小ネズミと童貞と復活した女」
 冒頭部が何かで読んだことがあるなと思ったら、「NOVA+ 屍者たちの帝国」に収録されていたやつだな。
 読書メモを読み返して飛ばす。

 ・上遠野浩平「製造人間は頭が固い」
 これも最近読んだので飛ばす。

 ・宮内悠介「法則」
 「ヴァンダインの20則」を逆手にとった手法ですね。
 よく考えれば、この「20則」ってけっこう凄いのがあるな。(笑)

 ・坂永雄一「無人の船で発見された手記」
 ノアの箱船にはどれだけの種類の動物が乗っていたのでしょうか?
 陸地に着いたら生存競争の始まりですねえ。 

 ・森見登美彦「聖なる自動販売機の冒険」
 きつねうどんの自動販売機というのは見かけたことがあるような?
 どこかに道の駅だったか・・・
 食いたくなってきた。(笑)

 ・速水螺旋人「ラクーンドッグ・フリート」(漫画)
 これは「有頂天家族」ネタかと思ったら、やはりそうだった。
 森見さんの後に持ってくるとは良い配置です。

 ・飛浩隆「La Poésie sauvage」 
 これは「NOVA Vol. 1」収録の「自生の夢」の続きか。間にもう1篇の短編があるらしい。
 いずれ1冊にまとめてくれないかな。

 ・高井信「神々のビリヤード」
 すいません、話がわからなかったです。(笑)
 日本語が乱れているのはわかりました。

 ・円城塔「〈ゲンジ物語〉の作者〈マツダイラ・サダノブ〉」
 エディターの一括変換は楽ですが、うっかりすると大変な変換ミスしちゃいますね。(笑)

 ・野﨑まど「インタビュウ」
 「独創短編シリーズ2 野﨑まど劇場(笑)」で読んだ!(笑)
 早川書房刊行のSF作品は、すべてノンフィクションだったんですよね!

 ・伴名練「なめらかな世界と、その敵」

 ラファティはあんまり読んでないが、こんな世界観なのか。
 好きな作品でした。

 ・ユエミチタカ「となりのヴィーナス」(漫画)
 うむ、これはコミックスを買ってみるか。

 ・林譲治「ある欠陥物件に関する関係者への聞き取り調査」
 デススターって設計に問題があったんですか?

 ・酉島伝法「橡」
 珈琲についてのウンチクが勉強になりました。(笑)

 ・梶尾真治「たゆたいライトニング」
 エマノンシリーズの未収録作品。
 “ヒカリ”はエマノン以外の人間の記憶には残らないんですね。
 「あしびきデイドリーム」の読書メモを読み返しました。
 「ひとひらスヴニール」も早く読みたいですね。

 ・北野勇作「ほぼ百字小説」
 百字小説を百篇読まされるとは!
 なんか拷問に近い。(笑)

 ・菅浩江「言葉はいらない」
 ヒッターも注射の下手な看護師さんは嫌いです。
 ロボットの方が上手いなら、そちらにやって欲しいですね。
 愛想笑いは要りません。

 ・上田早夕里「アステロイド・ツリーの彼方へ」
 人工知性と宇宙探査機ものですね。
 この手の作品は人工知性がどれだけ人間くさいか、もしくは機械知性に徹するかで読み手の反応も異なりますが、何にでも興味を持つ猫型知性というのも一興ですね。
 上田さんの本はなかなか文庫化されないなあ。

 ・石川宗生「吉田同名」(第7回創元SF短編賞受賞作品)
  円城塔氏の「後藤さん」を思い出した。野崎まど氏も独創短編で書きそうな。
 SF(ストレンジ・フィクション)とはよく言ったものです。(笑)
                  アステロイドツリーの彼方へ
 いくつか飛ばしたが、短編SF集はバラエティに富んでて面白い。
 やはり表題作の「アステロイド・ツリーの彼方へ」がベストだろうか。
 2013年と2014年の「年間日本SF傑作選」を掘り出さなければならない。

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第1991回 日本SF傑作選1

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日下 三蔵 (編集) 「日本SF傑作選1 筒井康隆 マグロマル/トラブル」

 早川書房から刊行が始まった「日本SF傑作選」第1期全6巻の第1巻は、日本SF界の三巨頭のひとり、筒井康隆先生です。
 1960~70年代というと、SF小説の受け皿となる雑誌は「SFマガジン」くらいしかなかった。よって、収録作25篇のうち15篇は「SFマガジン」掲載のものだ。

 収録作
 ・お紺昇天  ・東海道戦争  ・マグロマル  ・カメロイド文部省
 ・トラブル  ・火星のツァラトゥストラ  ・最高級有機質肥料
 ・ベトナム観光公社  ・アルファルファ作戦  ・近所迷惑
 ・腸はどこへいった  ・人口九千九百億  ・わが良き狼(ウルフ)
 ・フル・ネルソン  ・たぬきの方程式  ・ビタミン  ・郵性省
 ・おれに関する噂  ・デマ  ・佇むひと  ・バブリング創世記
 ・蟹甲癬  ・こぶ天才  ・顔面崩壊  ・最悪の接触(ワースト・コンタクト) 
                  日本SF傑作選1 筒井康隆
 どれもヒッターが中高生の時に読んだ懐かしい作品である。
 やはり筒井康隆の初期の狂気的天才性がよく出ている作品群だ。
 「デマ」「バブリング創世記」「顔面崩壊」なんて小説形態を誰が想像できるというのか?(笑)
 SFファン必携の1冊である。

第1923回 伊藤計劃トリビュート2

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早川書房編集部 編「伊藤計劃トリビュート2」 Project Itoh Tribute 2


 前作と同じく「テクノロジーが人間をどう変えていくか」というテーマの短編中編集。
 執筆は10代、20代の若手作家である。

 草野原々「最初にして最後のアイドル」
 これは最初からすごいものを読ませてもらった。猟奇SFですか?
 アイドルというものの見方が変わってしまいました。(笑)
 まさしく「虐殺器官」ですね!
 「百合」ってこういう関係のことなのですか?

 ぼくのりりっくのぼうよみ「guity」
 アンチ・ユートピアものですね。
 『ハーモニー 』 へのアンチテーゼを掲げたものですが、やはり正解というものはやっってみなくては判らないものです。
 ラストがイマイチでした。

 柴田勝家「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」
 生まれてから死ぬまでVRワールドで生活する部族がいるという、
 フィールドワークで訪れた研究者のレポートは果たして現実にあったことなのか。
 ラストでリアルとヴァーチャルの区別がつかなくなるのはゾッとしました。

 黒石迩守「くすんだ言語」
 インプラント端末でネットワークに繋がる時代。
 だが情報の相互干渉で広がる目に見えない領域に潜むのは、人間という種の集合意識へとなっていくのか。
 これも『虐殺器官』へのオマージュですね。

 伏見完「あるいは呼吸する墓標」
 これは短編で終わらせるにはもったいないですね。
 長編ならもっと面白かったかも。

 小川哲「ゲームの王国」
 これ1篇でほかの5篇を合わせたより長いじゃないか!
 これ1本で文庫化できるんじゃないか?

                   伊藤計劃トリビュート2
 いろいろな傾向の作品を収録していますが、最初の「最初にして最後のアイドル」でド肝を抜かれてしまい、後の作品が霞んでしまいました。
 やはり“死”と“言語(情報)”を見つめる作品が主体ですね。
 いつかVol.3を出してください。

第1898回  BLAME! THE ANTHOLOGY

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原作:弐瓶勉  九岡望 (著), 小川一水 (著), 野崎まど (著), 酉島伝法 (著), 飛浩隆 (著),
 「BLAME! THE ANTHOLOGY」

 「BLAME!」世界のトリビュート先品集。

 遠未来。無秩序、無限に増殖を続ける巨大階層都市があった。
 過去に起きた「災厄」で、都市を管理する《ネットスフィア》に人類がアクセスする権利が失われ、正規の《端末遺伝子》を持たない人間を排除しようとするセーフガード、人間の《端末遺伝子》を狙う珪素生物に抹殺される存在となっていた。

 探索者・霧亥(キリイ)は生電社の研究者・シボたちの協力を受けながら、《ネットスフィア》の支配レベル「統治局」への再アクセス可能な《端末遺伝子》を探す孤独な旅を続ける。

 九岡望 「はぐれ者のブルー」
 小川一水 「破綻円盤 -Disc Crash-」
 野﨑まど 「乱暴な安全装置 -涙の接続者支援箱-」
 酉島伝法 「堕天の塔」
 飛浩隆 「射線」
                 BLAME! THE ANTHOLOGY
 どれも面白かったですが、野﨑まどさんのは鬼畜なラストでした。(笑)
 「遠山の金さん」がこんなんだったら視聴者からクレームが殺到するでしょう。

 十種の雨かんむりの漢字1字と十二支を組み合わせた探索者百二十名。
 決してチームを組まず、互いに別方向へ移動していく彼らは、一様に重力子放射線射出装置を携帯していた。

 これは第2弾、第3弾と続けて欲しいくらい、質の高い作品ばかりでした。
 早川書房さん、お願いします!

第1872回 誤解するカド

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野﨑まど・大森望 編、ファーストコンタクトSF傑作集「誤解するカド」

 国内外のファーストコンタクトものの短篇を収録。

 筒井康隆「関節話法」(初出「小説新潮」1977.05)
 小川一水「コズミックロマンスカルテット with E」(初出「NOVA Vol.7」2012)
 野尻抱介「恒星間メテオロイド」(初出「SFマガジン7」2005.09)
 ジョン・クロウリー「消えた Gone」(初出「F&SF誌」1996.09)
 シオドア・スタージョン「タンディの物語 Tandy's Story」(初出「Galaxy誌」1961.04)
 フィリップ・K・ディック「ウーブ身重く横たわる Beyond Lies The Wub」(初出「Plant Stories誌」1952.07)
 円城塔「イグノラムス・イグノラヒムス」(初出「SF宝石」2013)
 飛浩隆「はるかな響き Ein Ieser Ton」(初出「サイエンス・イマジネーション」2008)
 コニー・ウィリス「わが愛しき娘たちよ All My Darling Daughters」(初出「Fire Watch)」1985)
 野﨑まど「第五の地平」(初出「NOVA+ バベル」2014)

                 誤解するカド

 筒井康隆さんの「関節話法」は懐かしかったな。読んだのは高校生の頃だったか。
 ファーストコンタクトものといっても、コンタクトが成立するまでのもの、成立してからのもの、そもそも対象がコンタクト可能なものかどうかもわからないものと、いろんなパターンがあるのですな。
 こういうのは長編の方が好きなんですが、小川一水さん、野尻抱介さんのものは面白く読めた。
 これはまだ連作として続けられそなネタだな。

 短編集を続けて読んだので、次は長編に手を出すかな。