まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第759回 十二国記 8 黄昏の岸 暁の天

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

 小野不由美 十二国記8「黄昏の岸 暁の天」

黄昏の岸 暁の天

 戴国に新王・驍宗が立って半年。
 乱を鎮めに行った驍宗の留守中に宮中に流れる不穏な噂。
 まだ二体しか使令を持たない泰麒・蒿里(こうり)は、驍宗の様子を伺いに白汕子(ハクサンシ)と傲濫(ゴウラン)を向かわせるが、それは周到な罠だたった。
 身を守る術のない泰麒は刺客に角を断たれ、天変して鳴蝕の狭間に蓬莱へ逃げる。
 その危機を察して追う白汕子と傲濫。(ここから「魔性の子」冒頭へ)
 それから六年の時が流れる。

 景王・陽子が登極して二年。
 戴国将軍を名乗る李斎(りさい)が瀕死の状態で金波宮に辿り着き、陽子に窮状を訴えて失神する。
 その怪我は右腕を切断せざる得ないほど。まさに一命を賭して助けを求めに来たのだ。
 慶国に新王が立ち、それは泰麒と同じ胎果で蓬莱からやって来たのだという噂を頼りに。
 その女王の後ろ盾には雁国の延王がついているとの打算を頼りに。
 そして李斎が頼む救済とは、天命が認めぬ罪であることも知った上で、戴国を救うために慶国を犠牲にするかもしれないことも。

 虎嘯(こしょう)、出世したなあ(笑) 大僕(王の身辺警護をする小臣の長)ですか。陽子の信任が厚いしね。
 李斎の言に対する景麒の対応が面白い。アニメでの景麒と対応させると笑える。
 鈴は女御(王の衣服係)、祥慶は女史(王の執務を助ける最下級の文官)となっている。
 前巻「華胥の幽夢」に収録された「冬栄」の舞台裏で何が起こっていたのか。
 李斎と秋官長・花影は驍宗の登極後の早急なやり方に不安を覚えていた。強い光輝はそれだけ濃い影を落とすのだと。

 新王が当局すると白雉(ハクチ)が一声し、王が退くと末声を鳴くが戴の末声は未だ無い。
 泰麒が死すと蓬山に次の泰果が実るが、それも無い。
 それなのに戴国には新王が立ったと噂され、難民が海を渡って逃げて来ていたが、海岸の妖魔の出没でもうそれもない。

 李斎に頼られた陽子は悩む。慶国とてやっと国を立て直している最中で、余力がないどころか、こちらが助けて欲しいくらいだ。
 金波宮を訪れた延王・尚隆と延麒・六太は、陽子に戴国に搜索といえども派兵してはならないと言う。
 それが「天の摂理」だからだ。他国に無断で兵を送れば「覿面(てきめん)の罪」に問われ、天罰で王も麒麟も数日で斃れる。
 陽子は問う。なぜ他国の窮状を救けてはいけないのか。延王は陽子の登極に手を貸してくれたではないか。
 詰め寄る陽子に尚隆はいつ果たされるかわからない礼の代わりに、しぶしぶ協力を了承する。

 一年間の神隠しから日本に戻った泰麒・蒿里は、戴国での記憶の戻らぬまま高里要(たかさと かなめ)として家族と暮らしていた。
 肉を嫌う蒿里の偏食を治そうとする親の気遣いが、逆に麒麟の体に穢濁を流し込み蓄積させ、高里要の中に潜む汕子によって、不審な怪我をすろ者が続出する。
 二年、三年と降り積もる穢濁は泰麒の鬱金色の影を濁らせていく。

 鳴蝕によって消えた泰麒搜索のため、慶東国、雁州国に加え恭州国、範西国、才州国、漣極国、奏南国の七国の台甫が崑崙側と蓬莱側へ向かうことになる。蝕を起こせるのは麒麟だけなのだから。
 かつてない国々の協力体制は「天の条理」に適わないのか。
 発起人たる陽子は延麒とともに蓬山の天仙玉女碧霞玄君・玉葉と対面する。
 天網に記された「天の条理」に触れれば「天罰覿面」が下される。
 
 金波宮に戻った陽子に待っていたのは意外な客であった。範国の台甫、氾麟・梨雪(りせつ)と氾王・呉藍滌(ご らんじょう)。
 女装をした奇矯な氾王は驍宗登極の折に送った帯の切れ端を李斎に見せる。驍宗は背後から切られたようだが、その帯が二年も経ってから範国へ届いたのは、まだ泰王・驍宗が生きている証だ。
 さらに延王・尚隆と延麒・六太は漣国から廉麟を伴ってきた。廉麟はかつて泰麒をこちらへ連れ戻したことがある。
 慶、雁、漣、範の四国が蓬莱を。恭、才、奏の三国が崑崙を捜索する。
 そして彼らは知らなかった。泰麒・蒿里には最兇の妖魔、饕餮(トウテツ)が付いていることを。

 再び蓬山の碧霞玄君(へきかげんくん)のもとへ向かう陽子とに同行する李斎。
 李斎は信じていなかった「天」の実在を知り、叫ぶ。
 「全てを知っていても天は何の手助けもしてくださらない。天にとって王は、私たちはいったい、何なのです!?」
 陽子は李斎の言葉でひとつの理解を得る。
 この世界は神の庭。天帝の統べる国土であり、李斎のこの叫びは、民の叫びだ。
 確かに陽子はかつてこれに似た叫びを慶の街で聞いた。
 「李斎、私はその問いに答えられない。けれども一つだけ、今、分かったことがある」
 「分かったこと?」
 「もしも天があるなら、それは無謬ではない。実在しない天は過ちを犯さないが、もしも実在するなら、必ず過ちを犯すだろう」
 李斎は不思議そうに首を傾ける。
 「だが、天が実在しないなら、天が人を救うことなどあるはずがない。天に人を救うことができるのであれば必ず過ちを犯す」
 「それは・・・、どういう・・・」
 「人は自らを救うしかない、ということなんだ、李斎」

             十二国図
 舜極国の王は徇王(しゅんおう)、麒麟は徇麒(しゅんき)
 これでだいたい本巻の9割くらいのあらすじでした。
 延王・尚隆が天敵だと言う氾王・呉藍滌が面白い人物だ。
 いままで発行された「十二国記」シリーズはこの巻まででした。
 新潮社の完全版では次に新作長編が予定されていますが、それがこの続きであることを願います。
 待ちきれない!
 

スポンサーサイト

第674回 十二国記 7 華胥の幽夢

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

小野不由美 十二国記7「華胥の幽夢」

 短編集です。

 冬栄
 十二国のうち、北東に位置する戴極国。
 まだ幼い黒麒麟の泰麒・蒿里は蓬莱からこの世界に来る手助けをした廉麟へ帰還の際のお礼を兼ねて、南西の漣極国へ使節として出される。
 半月をかけて柳北国、恭州国、範西国を経て漣国重嶺に到着した一行。
 戴極国から最も遠く、親交もなく、先ごろまで内乱のあったの漣極国。漣王・鴨世卓(おう せいたく)は破天荒な人物であった。
 後宮の庭に果樹園を作り、農夫の姿で果物を育てている。
 まだ11歳の子供で自分の為すべきことが解らないでいる蒿里に、世卓は仕事と役目の違いについて存念を語る。
 王を選ぶことで自分の麒麟としての役目は終わってしまったのではないか?
 台甫としての仕事はまだ教えられているばかりで、何の役にも立っていない。
 世卓は、王は国の番人であり、麒麟は王の番人である。番人とは悪い事の先触れがないか見守る者だと意を語る。

 「風の海 迷宮の岸」の直後から始まる物語ですね。
冬栄

 乗月
 「風の万里 黎明の空」の後の物語。

 四年前、芳極国の先王・健仲韃を討ち取った恵州侯・月渓は、次の峯王が立つまでの仮王として推されるが頑としてそれを拒み、恵州城に戻っていた。
 本来、王が亡くなれば冢宰が仮王に就く。しかし冢宰・小庸はこれを拒んだ。
  現在、新しい峯王は空位のまま百官が国権を侵さぬ範囲で切り盛りしているが、やはり朝を束ねる者として月渓が推される。
 そこへ慶東国・からの親書が届く。芳極国と慶東国とは交流がなかった。しかしそれは月渓を名指しで使者、禁軍将軍・青辛が携えてきたという。
 景王・陽子は先王を討った盟主・月渓が仮王の席に就いたのではと親書を送ったのだが、月渓は自分は州公であって国官ではないと親書の受け取りを拒否し、青辛を困惑させる。
 だが青辛が携えてきた書状は親書の他にもう一通、慶国下官・祥瓊から月渓へ宛てたものがあった。

 月渓がその行く末を気にかけていた公主・祥瓊。
 その祥瓊からの自分の罪を悔いる書簡が月渓の背中を押す。

 うーん、アニメ2期があればこの話は是非やって欲しいですね。
 恭王・蔡晶の性格は変わってないようです(笑)
 
 書簡
 景王・陽子から雁国の大学の学寮にいる楽俊への書簡。
 巧州国で塙麟が亡くなり錯王も長くないだろう。これから巧国は傾いていく。
 巧国の楽俊の家に寄り、母親に会って話をしてきたこと。
 新しい元号に楽俊の名から一字をもらったこと。

 楽俊から陽子への書簡
 延王も延麒もよく遊びに来るが、いつ仕事をしているのだろう?(笑)
 母ちゃんの事が心配だったが、見てきてくれて助かった。奨学金で学費や生活のことは心配なくなたので雁国へ呼ぼうかと思っている。
 雇われ仕事なら巧国でやらなくても良いのだから。
 元号を赤楽にするのはよく考えろ。

 陽子も楽俊も書簡には揉め事はないと綴るが、実はどちらにも問題があり、そして二人とも相手が巧くいっているとは思っていない。
 友人だからこそ相手の心配事が判り、自分のことは心配させないように気を遣う。
 こういう友人関係はいいですねぇ。楽俊は無事に大学を卒業できるのか?一番の成績で入学した者で卒業できた者はいないという伝説が・・・

 このヴォイス・レコーダーのような鳥は何と言うのだろう。
 銀しか食わないって(笑)

 華胥
 才州国の宝重・華胥華佗。それは宝玉でできた桃の枝。枕辺に挿して眠れば華胥の夢を見せてくれるという。
 わずか八歳の采麟・揺籃は先代の采王・砥尚(ぎしょう)から華胥華佗を下賜され失道に陥る。
 冢宰の栄祝、地官長大司徒の朱夏たち、砥尚と共に先王・扶王を倒しに立ち上がり、理想と正道を求めて才国を立て直そうとした者たちの夢は、わずか20年で潰えようとしていた。
 しかし朱夏たちにも砥尚にも、何が悪かったのか解らない。
 正道を求め賊吏を排除しようとしたが、罪を憎んで人を憎んだわけではない。
 なぜ采麟は失道したのか。華胥華佗とは何のために在るのか。

 責難は成事にあらず。うーん、確かにそうかも。
 人を責めるのは容易い。だがそれで何かが正されるわけではない。
 自民党から政権を奪った民主党のような感じかな?

 ああ、書簡を運ぶ鳥は青鳥というのか。

 帰山
 柳北国、劉王・助露峰の治世百二十年。柳国は傾きつつあった。
 六百年に治世を誇る奏南国、五百年の雁州国は破格として、範西国の氾王の治世が三百年、それに次ぐのが恭州国の供王・蔡晶の九十年。
 多くの国の衰退を見てきた奏国の放蕩者・利広(また会いましたねぇ)は、同じように数十年ごとに傾きつつある国で出会う雁国の風漢(また出歩いてるんですか、王様)とこの国の分析をする。
 今の劉王登極の時期、何かがおかしかったが国の滅亡にはある程度、山や流れのようなものが見える。
 だが、数百年の間に幾多の王朝の衰亡を見てきた二人にも、今の柳国の倒れ方は見慣れないものだった。
 王朝はいつか必ず滅びる。奏も雁も例外ではない。

 各国を見て回った利広は奏国に戻る。
 卓朗君・利広を迎えるのは家族たち。父の宗王・櫨先新(ろ せんしん)、母の宗后妃・明嬉、兄の英清君・利達、妹の公主・文姫、宗麟・昭彰。
 他国の状況を利広が語る。(これで読者にも状況がわかりますね)

華胥の幽夢 十二国記

第585回 十二国記 6 図南の翼

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

小野不由美 十二国記6「図南の翼」

 恭国の先王が崩御してから二十七年。国の勢いは大きく傾き、妖魔が出没し始めていた。
 黄海に近い町・乾の宿屋の前で猟尸師の頑丘(がんきゅう)は、たったひとりで首都・連檣からやって来たという一二歳の少女、珠晶(しゅしょう)と出会う。
 彼女は王になるために昇山すると言うのだ。

 朱氏の頑丘を雇った珠晶は、途中で出会った青年・利広と共に、令乾門から水のない海、妖魔の住む黄海へ入る。
 同じ目的で進む様々な一行四百人と共に、五山までひ一月半の旅が始まる。
 途中で妖魔に襲われながらも要所を切り抜ける彼らの中で、黄海の旅に詳しい剛士(雇われた護衛)たちは、あまりに楽過ぎると言う。
 犠牲者の数が少なすぎる。一行の中に鵬(ホウ)がいる。鵬翼に乗っているとしか思えない。
 この中に新たな王がいるのだ。

 一行は大きく三つのグループに分かれた。
 珠晶に雇われた頑丘は黄海で騎獣を狩るから危険は判っている。他の剛士もそうだから、互いに情報を交換し合い安全策を取る。
 聞きに来たら答えるが、わざわざ、教えに行くことはない。助け合うというのは、互いに相手を助ける力がある場合で、一方に力が無いのならば、それは荷物を抱えたのと同じだと言う。
 一行の中で大所帯の室季和(しつ きわ)は、素人に情報を教ようとせず商売をしている剛士を嫌い、雇わなかった。だが、見よう見まねで剛士たちと同じ行動を取る。。
 同じく大所帯の聯紵台(れんちょだい)は剛士に頼るのを端から嫌っていた。人に頼るのは王ではないと言う。剛士の知識は尊敬するが、自分でそれを学ばなければと言う。
 珠晶にはそれぞれが正しいことを言っているのが解った。
 では、誰が最も正しい方法をとっているのか。
 そして、謎の青年・利広の目的は何なのか。

 剛士たちのやり方が気に入らない珠晶は、頑丘と喧嘩別れをして季和と共に別行動をとる。
 しかし、その道は剛士たちも避ける大妖魔の棲む場所だった。

 珠晶はこの旅の間に国と人と王というものを考え、その資質を現していく。

 背は泰山の如く、翼は垂天の雲の如し。
 羽博いて旋風を起こし、弧を描いて飛翔する。
 雲気を絶ち、青天を負い、そしてのちに南を図る。
 その鳥の名を鵬という。


 o( ̄ー ̄;)ゞううむ、今まで一番好きだったのはアニメ化された「風の万里 黎明の空」だったのだが、こちらの方が感動した。
 「風の万里 黎明の空」でも登場し、芳国を追放された祥瓊(しょうけい)を引き取った恭王・蔡晶。わずか一二歳での登極までの若き日の姿である。
 性格、変わってないじゃん(笑)
図南の翼 十二国記

     地図1  地図3

第487回 十二国記 5 丕緒の鳥

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

小野不由美 十二国記5「丕緒の鳥」

 オリジナル短編集。
 書き下ろし2編を含めて4編の短編を収録。

・丕緒の鳥

 夏官府射鳥氏の府署、羅氏の丕緒(ひしょ)は大射の準備を命じられた。
 慶国、予青七年七月。偽王舒栄は陽子の軍に下され、新王の登極の席で大射を行うという。
 大射とは、陶製の鳥を投げ上げ、それを弓で射てその数で祝うというもの。
 悧王の時代から百数十年。数代の王のために陶鵲を作る指揮をしてきた丕緒は、その仕事に希望を失っていた。
 親しかった者達の理不尽な運命。なぜ王達は民の事を考えないのか。
 しかし、大射の準備はしなければならない。
 蕭蘭が行方不明になって以来足が遠のいていた冬官府へ向かう丕緒。
 
 非常に美しい物語で感服いたしました。

・落照の獄

 柳国の運勢は傾きつつある。
 劉王が施政に興味を失い、凶悪な犯罪が増えてきた。
 秋官・瑛庚(えいこう)は、幼い子を含め二十三人を殺した狩獺(しゅだつ)の処罰に悩む。
 王命により、このの国から殺刑(死刑)が廃止されてから長い。
 しかし、世の民は残虐な狩獺の行為に殺刑を望む。
 司法を預かる秋官府では頭を悩ましていた。瑛庚の妻さえも死刑を訴えていた。
 一度、殺刑を命じれば歯止めが利かなくなる恐れがある。
 瑛庚が下した結論とは。

 テーマが深い。個人的にはこんな奴は死刑でいいやと思うのだが・・・

・青条の蘭

 雁国は先王の圧政とその後の長い空位により荒廃が進んでいた。
 地官・迹人の標仲(ひょうちゅう)と、同郷の友人、山師の包荒(ほうこう)は故郷の山林で1本の石化する山毛欅(ブナ)を見つける。
 この病が広まれば、山から樹木が無くなり土砂災害、生物系に打撃を与えると人々や国に説くが誰も深刻に受け止めない。
 天は病と共に薬も与える。猟木師の興慶と共に薬となる草木を探し始め、遂に青条と名付けた薬草を見つけるが、人の手で増やし育てる事が出来ない。
 十数年に及ぶ試行錯誤の間にも山毛欅は石化し続け、山の食料を失った熊や鼠の被害が増える。
 だが、新王が即位したという噂を聞いた標仲と包荒は、王に青条の卵果を実らせてもらおうと玄英宮まで青条を届けようとする。

 この標仲の旅は苛酷なものでしたね。
 時間との競争。悪天候の旅をを支えてくれた人々。諦めなければ願いは叶う。
 努力の物語です。

・風信

 慶国の女王・舒覚は、国からすべての女を追い出すよう布告した。
 十五歳の蓮花の里では女たちは逃げずに留まり続けたが、ある日、兵の襲撃を受け蓮花は家族と友、明珠を失う。
 偽王に抵抗する麦州へ向かった蓮花は、郡春官の嘉慶の元に身を寄せる。
 春官の保章氏の仕事は暦を作る事だった。
 民を支える大事な仕事をしている嘉慶たちの手伝いをすることに、喜びを見い出す蓮花だったが、偽王の軍の手はここにも伸びてきた。
 外の世界は戦乱が続いているのだ。
 浮世離れした春官たちに、蓮花は思わずきついことを言ってしまう。

 これも良い話だ。
 悪い時代の後には、きっと良い時代が来る。
 燕の告げる新しい時代の予感に、慶王・陽子は応えられるのだろうか。


 次巻は「図南の翼」。これも短編集ですな。

 丕緒の鳥 十二国記

第406回 十二国記 4 風の万里 黎明の空(下)

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

小野不由美 十二国記4「風の万里 黎明の空(下)」

風の万里 黎明の空(下)

 和州止水郷の郷長・昇紘(しょうこう)の馬車に轢かれ清秀は死んだ。鈴は復讐を誓う。
 同じ頃、和州に辿りついた祥瓊(しょうけい)は、磔刑をしている役人に石を投げ、陽子と桓魋(かんたい)に助けられる。
 三人の娘は昇紘と呀峰(がほう)への反乱へと加担していく。

 アニメでは大幅にカットされていた細かな設定が解った。
 結構、ストーリーが変えてあったのだな。

 アニメで桓魋が大熊に獣化して雲橋をひっくり返すとき、「すまんな」と言っていたのが意味が解らなかったが、あれは陽子に言った言葉だったのか。
 長年の疑問が解けた。、

 達王に仕えた飛仙、松柏こと乙悦のことも、きちんと書かれていた。
 終盤に急に言われても解らんよな~

 やはり初勅を発する場面が好きだな。

 次巻の発売が待ち遠しい。