まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第2307回 宵物語

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西尾維新「宵物語」

 ネタバレが含まれています。

 第二話 まよいスネイル

 阿良々木暦の自宅の自室のベッドの上で、高校の後輩である日傘星雨が語った『ここだけの話』。
 直江津高校女子バスケット部の日傘星雨のチームメイトの中学時代の先輩の小学五年生の妹が誘拐されたという。
 又聞きの又聞きで信憑性のないトランジスタスレンダー誘拐事件には、ひとつの不安材料があった。
 誘拐されたと思われる日の翌日、郵便受けに当の少女の前歯が投入されていたという。
 もう、正義感や同情心で他人を助けようと首を突っ込んだりしないと自制する暦だが、とちあえず実情だけは確認しようと深夜の北白蛇神社で童女と幼女と少女でミーティングを行った。
 その結果、暦は知りたくもなかった悍ましい光景に直面する。

 第三話 まよいスネイク
 北白蛇神社の神様前任者・千石撫子から後任者・八九寺真宵への引き継ぎの儀式。
 いよいよ千石撫子に“怪異”の専門家の元締め臥煙伊豆湖への引見がおこなわれるのか。 
 だが、深夜の北白蛇神社で撫子を待っていたのは、斧乃木余接の主たる暴力陰陽師・影縫余弦だった。
 はたして臥煙伊豆湖の急用とはなんだったのか。
 神の座を降りた撫子に、脱皮の時期が訪れようとしていた。
                   宵物語
 阿良々木暦の高校生活は失敗の連続だった。
 大学生になり、ほんのチョッピリだが世間が広くなった暦は、高校生の頃には出来ずに失敗した過ちを取り戻すことができるのか。
 家族を憎み、早く大人になりたいと願った十一歳の少女・紅孔雀。
 家に帰りたくない者が出会う『蝸牛』の怪異。
 だが、この『蝸牛』は“迷い牛”とは違う属性持っていた。
 “うつろいねじり”。それは“時”をねじる怪異だった。
 暦の前に現れた孔雀の義理の姉・雲雀。
 ふたりの姉妹になにが起こっていたのだろうか。

 長編「まよいスネイル」と短編「まよいスネイク」でした。
 時系列では「なでこドロー」の後になりますね。
 日傘星雨(ひがさ ほしあめ)ちゃんにルビが振られました。
 さすがわ神原駿河のツレです。この性格は想像していませんでした。(笑)

 さて、斧乃木余接という付喪神の“怪異”の誕生に関する『呪い』について言及が行われました。
 下半身の制作を担当した影縫余弦と手折正弦には、“地面を歩けない”という呪いがかかった。
 胴体を担当した忍野メメ、貝木泥舟と、頭部を担当した臥煙伊豆湖にも、それぞれ呪いがかかっているらしい。
 次巻「余物語」をお待ちしています。

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第2305回 メカ・サムライ・エンパイア(上)

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ピーター・トライアス 「メカ・サムライ・エンパイア(上)」MECHA SAMURAI EMPIRE

 サンディエゴ紛争の数年後の1994年代。
 紛争で両親を亡くして孤児となり、バークリー陸軍士官学校(BEMA)合格を目指す不二本誠(マック)だが、その確率は不可能に近いほど0だった。
 だが友人の菊池秀記から帝試への不正アクセスする方法を持ちかけられる。
 誠は不正はしたくないと突っぱねるが、結局、秀記は試験初日で失敗し、問題児二人組の片割れである誠も特高課員・槻野昭子に諮問を受ける羽目になる。
 散々な試験日程となったが、最終試験にパートナーなしで臨んだ誠に与えられた課題は、通常の試験内容からは考えられない不正な内容だった。
 完全に誠は目をつけられている。
 だが、転機となる事件が起きた。街を襲ったテロリストの攻撃に対し、最終試験での臨時パートナー・橘範子(ノリ)と共に武装メカで立ち向かったのだ。
 お情けなのか、大活躍の代償に民間軍事会社RAMDETへの推薦を受けた誠は1年間の過酷な軍事教練をなんとかクリアしたが、卒業ミッションでいきなりトラブルに巻き込まれる。
                    メカ・サムライ・エンパイア 上
 第1744回、第1747回の「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」の続編ですね。
 語り部の不二本誠は成績も悪く小太りで、ゲーム技能で一発合格を狙うラーメン好きのダメ高校生でした。
 しかし、数奇な運命が彼をあちこちに転がしていきます。

 ゲームデザイナー・ローグ199の正体は石村紅功なのか?
 占領されたアメリカ合衆国を分割統治するナチス・ドイツ軍と大日本皇国軍との軋轢。
 アメリカ人テロ組織はナチス・ドイツと手を組んでいるのか。
 前作に続いて、これだけ日本文化の知識を持っているとは驚くべきものです。

 下巻を買ってこよう。 

第2304回 日本SF傑作選6

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日下 三蔵 (編集) 「日本SF傑作選6 半村良 わがふるさとは黄泉の国/戦国自衛隊」

 「日本SF傑作選」第1期全6巻のラストは半村良先生です。
 収録作は
 ・収穫
 ・虚空の男
 ・赤い酒場を訪れたまえ
 ・およね平吉時穴道行
 ・農閑期大作戦
 ・わがふるさとは黄泉の国
 ・誕生
 ・庄ノ内民話考
 ・戦国自衛隊
 ・箪笥
 ・ボール箱
 ・夢の底から来た男
 ・付録 『およね平吉時穴道行』ハヤカワ・SF・シリーズあとがき
 ・付録 私のネタ本、秘蔵本
                  日本SF傑作選6 半村良
 タイトルだけ見ても懐かしい作品ばかりだ。
 「赤い酒場に行きたまえ」は長編「石の血脈」のアイディアを短編として発表したもの。
 「庄ノ内民話考」は、ヒッターの記憶になんか印象深く残っているなあ。

 同時代やこのあとの年代だと豊田有恒、高千穂遥、夢枕獏、田中光二、山田正紀、荒巻義雄‎ あたりになるだろうか。
 是非、第2期を出して欲しいものだ。

第2303回 フォース・スクワッド・ジャム 上

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時雨沢恵一「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅦ
 フォース・スクワッド・ジャム(上)」
 Sword Art Online Altanative Gun Gale Online
 4th Squad Jam


 ネタバレが含まれています。

 《テストプレイ20260816》が終了して4日後の2026年8月20日。
 いやいや父親に付き合わされたパーティで、小比類巻香蓮はある男と出会う。
 背が高いことをコンプレックスとしていた自分と同じように、背が低いことを気に病んでいたが、それをバネにしてのし上がった30代の実業家・西山田炎(にしやまだ ふぁいあ)。
 しばらく話をしているうちに、彼は香蓮を見初めたらしい。
 だが、父親に交際許可のメールを送るなど、外堀から埋めてくるやり方に香蓮は戸惑いを隠せない。

 第4回スクワッドジャム(SJ4)は8月26日(水)の正午から開催と決まった。
 平日の昼間から開催は初めてのことである。
 参加チームは全部で30チーム。SJ3での上位4チームはシード枠で、あとは予選で26チームが決定する。
 SJ3以来、フレンド登録するほどの中になったシャーリーとクラレンスは悩みを抱えていた。
 行動があまりにもイカレ過ぎて、所属スコードロンからハブられていたふたりだけでは予選突破も難しい。
 そこに声をかけたのがピトフーイであった。
 因縁のあるピトフーイの申し出だが、本戦では別行動および裏切りも可能という条件でチームに参加をする。

 チームが6名揃ったことを喜ぶレンだが、彼女にGGO内で本名で話しかけてくろ長身イケメンアバターがいた。
 ファイアを名乗る男は「SAO事件」を起こしたVR-RPGを否定し、レンを嫁にしたらVRゲームそのものを止めさせるとピトフーイたちの前で公言した。
 かくして売り言葉に買い言葉。
 SJ4でファイアのチームがレンのチームが負かせれば、デート成立という取引が(表向きは)成立する。
              ガンゲイル・オンラインⅦ
 6名になったのでチーム《LPFMSC》にしようとしたら5文字制限に引っかかったので、チーム名は《LPFM》のままです。(笑)
 シャーリーとクラレンスがどう動くかが、展開を左右しそうですね。
 火力ではGGO屈指のチーム・全日本マシンガンラバーズ《ZEMAL》にも、戦術家たる6人目の“マシンガンの女神”が降臨しました。

 さて、回を追うごとに条件が厳しくなるスクワッド・ジャム。
 今回も特別ルールが施行されました。
 前回の裏切り者ルールは不評だったので、頭のおかしい主催者の作家は別のルールを採用しました。
 参加者は拳銃携帯を推奨。あるエリアでは拳銃以外の火器は使用不能になること。
 弾薬は30分ごとにフルチャージされること。
 そして参加者に知らされなかった、もうひとつの特別ルールが。

 いや~、これは上・中・下の3冊構成にしないと収まらない気がするんですが。(笑)

第2301回 チンギス紀(二)

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北方謙三「チンギス紀(二) 鳴動」

 モンゴル族最大の氏族タイチウトの軍勢を率いるふたりの長、タルグダイとトドン・ギルテはタタル族の軍勢を埋伏の計で打ち破った。
 だが、これは逃亡していたキャト氏族のテムジン帰還の報を受けての咄嗟の策だった。
 テムジンが二年の流浪の旅を終えた十四歳の秋であった。

 テムジンの首を狙うタルグダイとトドン・ギルテはひと冬の間、テムジンを補足できなかった。
 そのひと冬のあいだに、15歳となったテムジンは己の旗を揚げてキャト族の領地を駆け回った。
 雪が溶ける頃、まだその勢力は数十名に過ぎなかった。
 だが、モンゴル族をまとめ上げようとしていたテムジンの父・イェスゲイに夢を託した者は多くいた。
 すでに、テムジンのための準備は始められていたのである。

 テムジンが帰還して二年目。
 タイチウト氏を軍勢と戦って打ち破ったというテムジンの噂に、その規模は一千名程に増えたが、まだ一万に達するタイチウト氏には敵わない。
 それよりもテムジンは金国との“鉄の道”を作ることを望んだ。
 大同府で学んだ歴史は、草原より北の匈奴と呼ばれるものたちは、鉄を持ち、漢土と戦ったという。
 いつか、この草原にも鉱山が見つかるかも知れない。
 そのための準備も始めなければならない。
 テムジンを中心に、様々な人間が動き始める。
                チンギス紀 鳴動
 ジャンダラン氏族の長を継いだジャムカとテムジンの出会い。
 ともに十五歳の氏族長の交流が始まる。
 そしてテムジンは婚約者であったコンギラト族の娘ボルテを妻に迎えた。

 メルキト族、ケレイト王国、タタル族とそれぞれの勢力に挟まれる中、テムジンはモンゴル族をまとめるという難関に立ち向かう。
 テムジンが帰還してから、すでに三年が過ぎようとしていた。

 タイトルが「鳴動」というように、まだまだ序盤ですね。
 「第1018回 チンギス・ハーン 」で横山光輝版を読んだが、やはりテムジンの母・ホエルンの存在は大きい。

 三巻目は秋頃のようだ。
 楽しみに待っていよう。