まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第2142回 幼女戦記(15)

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カルロ・ゼン「幼女戦記 9 Omnes una manet nox 」 後編

 ネタバレが含まれています。

 第肆章 海底から愛をこめて       Love from Underwater
 統一歴一九二七年七月、ダカール沖。
 列強随一の連合王国艦隊が、一瞬でここまでの打撃を受けるとは誰も想像していなかった。
 帝国海軍の得意とする潜水艦の郡狼作戦にも、対潜水艦装備の駆逐艦艦隊が護衛に付いていたのにだ。

 ドクトル謹製の12本の『V-2』に乗り込んだ第二0三航空魔導大隊特選中隊。
 連合王国海軍最大最強の巡洋戦艦マイティ・フッド轟沈、空母アーク・ロイヤル被弾を皮切りに対潜攻撃に切り替えた艦隊は、海中から突如現れた航空魔導師に艦上の爆雷や魚雷を誘爆させられ、次々と沈められていく。
 海兵魔導師も組織だった対応ができず、炎に飲まれていく。
 ここで連合王国航空魔導師一個旅団が救援に駆けつけなければ、一個艦隊が殲滅させられてただろう。

 画竜点睛を欠く戦果に気落ちしながら会合座標で《U-091》と合流したターニャに、新しい命令が届く。

 第伍章 観光旅行      Sightseeing
 帝国の同盟国でありながら表面的には中立を装うイルドア王国。
 帝国参謀本部は《U-091》を帝国旗を掲揚しながら海上航行でイルドアに入港させた。
 名目は親善訪問である。
 腫れ物に触るような歓待だが、ターニャたちを案内したのは東部戦線に観戦武官として訪れたカランドロ大佐であった。
 互いの腹の中を探り合う二人だが、ターニャは戦時体制にないイルドアの豊かさに、帝国との差をしみじみと感じる。

 その頃、「レルゲン戦闘団」の留守番部隊は、旧・共和国軍と連合王国海軍による軍港襲撃を受けていた。
 平和ボケした駐留軍は対応が遅れ、前線帰りの「レルゲン戦闘団」は命令無視で反撃を始める。

 第陸章 黄昏の場合     At Dusk
 大戦果を上げた第二0三航空魔導大隊と、軍規無視でも軍港防衛の任を果たした留守番部隊の評価は高い。
 だが、帝国の戦力はジリ貧に近く、さらに最高統帥会議はイルドア侵攻を参謀本部に打診する。
 どこを捻ればそんな戦力が出てくるのか、ルーデンドルフ中将のこめかみに血管が浮き出る。

 南方から帰還したロメール将軍は、自分は凱旋将軍として帰還させられたとターニャに愚痴をこぼす。
 英雄にはなりたかったが、作られた英雄になるのは自分の小さなプライドを傷つけられたのだ、と。
 そして打ち明ける参謀本部の『予備計画』。ロメールはルーデンドルフ中将の外見に惑わされるなと、ターニャに忠告する。
 帝国軍の一部は間違いなく“やる気”なのだと。
                幼女戦記 劇場版
 うん、9巻も面白かった。
 どうも帝国内がきな臭くなってきました。
 やはり軍部クーデターですか?
 
 劇場版決定、おめでとうございます。
 やはり『南方戦役 The Southern Campaign』ですかね。
 ロメール将軍初登場です。楽しみですね。
 

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第2139回 幼女戦記(14)

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カルロ・ゼン「幼女戦記 9 Omnes una manet nox 」 前編

 ネタバレが含まれています。

 第壱章 侵食       Erosion
 統一歴一九二七年六月末。「レルゲン戦闘団」は療養と戦力の再編のため、首都ベルンに帰還した。
 参謀本部からの優遇措置に喜ぶターニャたちだったが、レルゲン大佐からはターニャにだけ知らされた極秘任務があった。
 最高統帥会議と参謀本部の軋轢。
 ひたすら「目的」もなく「勝利」だけを求める最高統帥会議に参謀本部のドン、ルーデンドルフ中将も業を煮やしていた。
 同盟国であるイルドア王国を介した和睦協議を、水面下で行っていたレルゲン大佐の頭越しに最高統帥会議は交渉を打ち切ったのである。
 帝国は壮健に見えるが、その内部は死病に冒されている。
 外科的治療を行わなければならないが、クランケ(患者)はそれに耐えられるだろうか。

 第弐章 本土  Home Front
 朋友ウーガ中佐とのランチで知らされた帝都ベルンの実情。
 食料は底をつきかけ、葬儀で柩を担ぐのは傷病兵や十代前半の子供たちである。
 それでも前線よりはマシだと言うターニャに、ウーガ中佐は人の心が無いと苦言を呈する。

 東部戦線ではゼートゥーア中将が戦線の縮小後退を決定した。だが、すんなりと連邦軍が引かせてくれる理由もない。
 なにかしら、罠を仕掛けなければならないだろう。
 一方で連邦に派遣された多国籍義勇軍にも連邦軍から極秘作戦の命令が下った。
 帝国軍が得意とする斬首作戦。散々に第二0三航空魔導大隊に苦しめられたドレイク中佐が狙う獲物は、なかなか所在が掴めないゼートゥーア中将の東部方面軍司令部である。

 旧共和国との境界部を防衛するライン・コントロールは、毎日のように飛来する連合王国の爆撃機部隊を迎撃する日々を送っていた。
 西部工業地帯を帝国は失うわけにはいかない。
 だが、西部方面にには優秀な参謀も将軍も割けない。東部戦線で手一杯なほど帝国にはマンパワーが払底している。
 もはや南方大陸派遣軍のロメール将軍とその軍団を呼び戻すしかない。

 第参章 必要は発明の母  Necessity is the mother of invention 
 統一歴一九二七年七月。同盟国であるはずのイルドア王国の中立宣言により、南方戦線からの撤退が難しくなった。
 陸路からの撤退が無理なら海路しかないが、海は連合王国海軍の独壇場である。
 「レルゲン戦闘団」は再編中であるが、遊撃部隊としての第二0三航空魔導大隊は単独で動ける。
 だが、第二0三航空魔導大隊にとっての弱点は海だ。
 ノルデン沖で対艦戦闘訓練は行ったが、敵海兵魔道士部隊が出てくれば損耗は免れない。もはや新規の航空魔導師の補充は無いのだ。
 しかし、ここでエレニウム工廠のシューゲル主任技師から、新兵器のお披露目が行われる。
 
 秘匿呼称『V-2』。正式名称『海中汎用加速装置』。
 航空魔導師を乗せて索敵術式と酸素発生術式を併用させ、敵艦へと特攻する「人間魚雷」。
 航空魔導師は直前で離脱する仕様だが、上手くいくかどうかは実戦で試すしかない。
 これが連合王国海軍を恐怖のどん底へ叩きこむことになるとは、ターニャにも予想できなかった。
             幼女戦記 9
 出てきましたか、「人間魚雷」!
 この発案自体が前の世界の知識を持つターニャが出したもので、まさか自分がそれに詰め込まれることになるとは、「どうしてこうなった!!!」と叫びたいでしょう。(笑)

 そろそろターニャちゃんも転職の伝手を探し始めようとしていますね。
 Web版だと終戦間際に合衆国へと亡命しますが、書籍版だとどうなるのか、 9巻後半に進みます。

第2092回 コミック版 幼女戦記 7巻

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東條 チカ (著), 篠月しのぶ (企画・原案), カルロ・ゼン (原著)
コミック版「幼女戦記」


 小説版9巻発売が来年になりそう。
 コミック7巻は原作2巻の「第弐章 ノルデンⅠ」から「第参章 ノルデンⅡ」の部分ですね。
 今回はかなり内容の説明が詳しかったです。
 アニメ版ではばっさりカットされていた対ノルデン作戦が、後のライン戦線攻勢への伏線であったこともよく解ります。
                幼女戦記 C7
 この分だと8巻ではアニメでは完全カットされた「第肆章 ノルデン沖の悪魔」に突入しそうですね。
 暴風雨の中、英国海兵隊魔導士部隊との激闘が楽しみです。
 そしてあの名シーンが。
 しかし、このペースでどこまで描かれるんだろうか。
 南方戦線まではやって欲しいものだ。

 帝国北洋艦隊司令長官は沖田艦長がモデルですか?(笑)

第1993回 ヤキトリ 1

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カルロ・ゼン「ヤキトリ 1 一銭五厘の軌道降下」

 地球が汎星系通商連合航路保守保全委員会(商連)に発見された時代。惑星統一政府というものはなく、林立した部族政体に近い統治機構が存在したため、総督府は惑星地表で原住種の文化保護を規定した倫理基準に従い、間接統治プログラムの運用を開始した。
 市場としては小規模であり、特筆すべき工業基盤、製造力もなく、原住種の工芸品にわずかな市場価値有り。
 辺境惑星の一次産業(有機系)の供給源としても間接統治プログラムを直接に切り替えた場合は赤字は確実。
 唯一、貢献可能なのは〈ヤキトリ〉の提供、航路上の経由地程度である。
 課題として原住種の保有する旧式の『熱核兵器』に対する宗教的信仰への干渉は、信仰の自由を侵害しないか倫理委員会が検討中である。

 〈ヤキトリ〉。それは軍人という立場ではなく、傭兵とさえいえない使い捨て資材に等しい惑星降下軌道歩兵。
 戦闘になればその生存率は平均で3割。人的資源であり、兵士とすら見なされていない商連海兵隊の安価な代理品。
 法的地位は備品である。

 さて、被発見日以来、世界は大きく変わった。地球人は〈商連〉の隷属階級となった。
 汎星系通商連合航路保守保全委員会指定による惑星原住知性種管轄局選定により業務受託を行う国連・総督府弁務官事務所合同認可機構によって認証される特殊宇宙保安産業の第321組)通称:K321ユニット)にリクルートされた5人の若者たち。
 伊保津明(♂):日本人
 ヤン・ズーハン(♀):中国人
 エルランド・マルトネン(♂):スウェーデン人
 アマリヤ・シュルツ(♀):イギリス人
 タイロン・バクスター(♂):アメリカ人

 特殊宇宙保安産業管轄汎人類担当認可資格保持者(調理師)ヴァーシャ・パプキンは、異常に高い〈ヤキトリ〉の死亡率は、その教育過程にあるのではないかと考えていた。
 火星の惑星原住知性種管轄局選定訓練施設(キッチン)に送られてきたチキンどもは、記憶転写装置で脳に戦術・戦略などの戦闘技術を『焼く』工程を経て、ヤキトリとして商連軍に納品される。訓練期間は標準で1週間である。
 だがテストヘッドとして採用されたK321ユニットだけは、共通言語であるスリランカ語を焼きこまれただけで訓練に放り込まれた。
 ニードル銃の扱い方さえ判らない5人のチームは連戦連敗のF評価でまったく合格が貰えない。
 癖のある性格ばかりで連携をとるのが大嫌いな彼らも、さすがにこれはおかしいと気づき始める。

 これが商連の〈ヤキトリ〉運用が始まって以来、誰も合格したことがない「プログラム-マリワナ」をクリアした最初のユニットへの第1歩となる。
               ヤキトリ1

 「ローダンNEO」、「宇宙軍士官学校」「ヤキトリ」と、続けて「幼年期のお終わり(Childhood's End)」系の作品を読んでしまった。
 異星人の存在などノンフィクションでしかないと思っていた人類は、突如、高度な科学力を持った異星人の存在に打ちのめされる。
 だが、地球人というのは伊達に戦争ばかりやってきたのではない。その狡猾さで大帝国をつくったローダンさんのような奴らが居るのだ。

 次巻では〈商連〉についてもう少し判ってくるそうです。今回登場した〈ユニオン〉など、少なくとも3つの対抗勢力と冷戦状態であり、軍事氏族、財政氏族などで構成されている。
 パプキン(調理師)は、地球の〈ヤキトリ〉のブランド化とセールを狙っているようです。
 yakitori01.jpg

第1948回  幼女戦記(13)

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カルロ・ゼン「幼女戦記 8 In omnia paratus 」 後編

 ネタバレが含まれています。

 第肆章 会戦/交戦       Encounter and Engage
 意図的な孤立戦による連邦軍の誘引。
 物量に勝る連邦軍に対し、鉄道網の拠点 ソルディム528陣地に立て篭った「レルゲン戦闘団」は奮闘していたが、如何せん、補給のない状態では敵の死体から武器を鹵獲してでも戦い続けるしかない。
 ターニャを送り出したゼートゥーア中将は、B戦線の参謀団の重い腰を蹴り上げるのを諦め、独自の行動を取る決断をする。
 友軍の救出を名目とした予備軍の出動要請である。
 ターニャは受け取った短い電文から、ゼートゥーア中将の意図を読み解き、反撃の準備を整える。

 第伍章 ポケット      Pocket

 自ら最前線に立つゼートゥーア中将と、次々に参集する帝国軍予備師団。
 だが、物量に勝り、戦車の質的にも向上している連邦軍に、ここまで戦況が悪くなっていることに否応なく気付かされるゼートゥーア中将。
 一方、ターニャは二個魔導中隊を率いて密かにソルディム528陣地を脱出。救出部隊の迎撃に向かっている連邦軍の後背を突こうとする。
 だが、それを見逃す多国籍連合軍魔導部隊ではなかった。ソルディム528陣地から威圧的な魔力反応が消えたのなら、いまこそ全面攻撃の機会なのだが、スー中尉は単騎で「ラインの悪魔」を追おうとする。
 仕方なくソルディム528陣地攻略を後回しにし、多国籍連合軍と連邦軍魔導師部隊はターニャの第203魔導大隊を追撃する。
 追う者、追われる者、救いに来る者、救われる者が入り乱れる中、ターニャの禁断の《九五式魔導宝珠》の一撃でさえ弾き返す祝福されたスー中尉。
 すでに残弾はなく、スコップを振り上げてゼートゥーア中将の御前に“着弾”するターニャの周囲は、死屍累々の惨状であった。
 幼女戦記8-1

 第陸章 ハンス・フォン・ゼートゥーア       Hans von Zetour
 ソルディム528陣地をめぐるB戦線の激闘は、はたして帝国軍の勝利だったのか。
 そしてゼートゥーア中将という戦務参謀を欠いたA戦線の敗北。
 帝国はこのままでは、もう先がない。
 ゼートゥーアはこの点でターニャと同じ視点を持つことを明かした。
 だが軍人としては政治を直接動かすことは本分に悖る。
 『軍政』の専門家ゼートゥーアは、歴戦の実戦部隊指揮官ターニャ・フォン・デグレチャフに『共犯者』になれと誘う。
 次なる戦場は「本国」である。
 幼女戦記8-2

 えーと、ゼートゥーアさん、軍事クーデターでも起こす気ですか?
 平和を愛し、巻き込まれまいとするターニャちゃんは冷や汗ものですね。(笑)
 そしてロリヤの放った追跡者がターニャちゃんを狙っています。
 次巻を待つ。