まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1782回 ゴーストケース

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

柴田勝家 「ゴーストケース 心霊科学捜査官」

 幽霊というものの存在/現象が科学的に解明され、霊子を工学的に取り扱う技術が実現された。
 死んだ人間の声が聞ける「霊子ラジオ」など霊子機器メーカー、事故物件の幽霊駆除業者、幽霊との遺産相続や示談交渉をする弁護士が出現する一方、警察にも死後犯罪と超常犯罪を専門に扱う部署が作られた。
 警視庁捜査零課と附属機関である、霊子科学、宗教化学、外道陰陽術を駆使して捜査に協力する心霊科学捜査研究所(霊捜研)である。

 警視庁刑事部捜査零課・音名井高潔警部補と霊捜研の新人心霊科学捜査官・御陵清太郎は、「聞くと自殺するCD」による連続自殺事件を追う。
                  ゴーストケース

 ヒッターはあまり「心霊もの」は読まないのですが、前回、「クロニスタ――戦争人類学者」が面白かったので購入した。
 霊素工学というのは「屍者の帝国」でも使われたものだが、それを現代社会ではどう利用されるのか。
 元・野良陰陽師の御陵(みささぎ)くんしかクローズアップされませんでしたが、霊捜研の面々もひと癖ありそうです。
 シリーズ化されるのかな?

スポンサーサイト

第1704回 クロニスタ

Posted by ヒッター7777 on   0 comments   0 trackback

柴田勝家「クロニスタ 戦争人類学者」

 第1章「太陽に覆われた民」は『伊藤計劃トリビュート』に収録された短編「南十字星(クルス・デル・スール)」ですね。
 (日記の第1322回「伊藤計劃トリビュート」参照)
 1冊分書いてくれと願っていたら、書いてくれました。(笑)

 世界が「共和制アメリカ」と「大西洋世界」に二分され、単一国家という概念が消え去ろうという時代。 
 だが、民族という概念までは消え去ってはいなかった。
 脳にナノマシンによる可塑神経網(プラスティック・ニューロン)を移植し、同じ文化、同じ言語、同じ価値観、同じ認識を得る者達と、それを拒否し、自由に生きたいと望む者達。

 パーソナル・データを人類という種の巨大な海にアップデートし、「共有された自己」に絶えずフィードバックすることで平準化した集合自我とい総体を得て、自己相(I-Pha)という補色調和により個人の差異を引き出して他者との区別を持つ。
 これが究極の相互理解であり、紛争は起こらなくなるのだろうか?
 それは統合主義、同化政策である。
 軍属の文化技官(クロニスタ)である静馬(シズマ)・サイモンは人理部隊所属の指揮官。
 部隊の任務は自由に生きる難民達を社会という枠組の内側に組み入れること。戦争のためにあらゆる民族を研究し、異文化、異なる社会形態を人類学からの見地から対象化し、侵略と統治に役立てること。

 「共有された自己」は自分自身への殺意すら許さず、30億人に平均化された自己相(I-Pha)は殺人の痛みすらイコライズしてしまう。

 第二章 湖上の十字軍(クルセイダー)
 第三章 荒野(パラモ)の狼
 第四章 南十字星(チャカナ)、白いままに
               クロニスタ

 ギミックとしては「攻殻機動隊」に登場する電脳デバイスの進化系のようなものと、「Psycho-Pass」のシビュラ・システムの拡大版めいたものが根底にあり、人が人で有り続けるには、他者との同一化はやっちゃあいけないということですね。
 草薙素子さんは人形遣いと同化・拡散・再統合していましたが。(笑)
 ネアンデルタール人が現生人類に滅ぼされなかったら、どのような社会を作っていたのだろうか。