まるでダメな男の日記

このブログでは趣味のゲームや読書感想など非生産的な駄文を書き連ねていく予定です。

第1916回 巨神計画 下

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ルヴァン・ヌーヴェル「巨神計画 下」  SLEEPING GIANTS

 ベーリング海で発見された「巨人」の頭部をロシアの潜水艦と争奪戦を演じ、全てのパーツが揃った。
 だが、なぜ「巨人」は17のパーツに別けられ、世界中にばらまかれたのか。
 武装はエネルギー・ソードとエネルギー・フィールドで近接戦用と思われる。どちらも64段階で強度とを効果範囲を変えられるようだ。
 極秘裡にデンバー国際空港の地下で組み立てられ、操縦訓練をしていたカーラ・レズニックたちは事故で周囲500mの範囲を非物質化してします。多くの一般人とローズ・フランクリンを巻き込んで。

 クレーターの底の「巨人」の姿は全世界に公開された。
 合衆国は第三次世界大戦を避けるため、「巨人」をふたたび分解して深さ8千mのプエルトリコ海溝へ沈めることを発表した。
  
                 巨神計画 下

 以下ネタバレ

 かつて多くの植民地を持つ巨大な帝国があった。
 各植民地には自治性を持たせて過度な干渉はせず、物質とエネルギーを操る芸術家兼技術者の種族。

 その植民地の一つは戦士の種族が統治していた。
 帝国は他国の侵略を始めた植民地の王を捕らえて帝国に連れてきたが、穏やかな種族の皇帝は罪を許し、娘の武術指南役に迎えた。
 ここから悲劇が始まる。
 恋仲になった二人は皇帝に反逆した罪で引き裂かれ、王は数百万人の人民ごと、帝国から追放にされた。
 だが、数百年後、数千年後、数万年後、彼らは力をつけてふたたび帝国の敵になるだろう。
 皇帝は帝国中に数千体の防衛兵器「巨人」を設置した。
 帝国の片隅の小さな植民地には男性型と女性型が各6体の「巨人」と、それを操作する兵士たちの分遣隊が送られたという。
 植民地人は歩き回る「巨人」を《ティタニ」》と呼んだ。

 二千年以上経った頃、一体の「巨人」を残して撤去され、分遣隊の子孫は混血して植民地人と同化しながら《テーミス》と呼ばれる「巨人」を世界中に埋めた。
 文明が進歩した植民地人が、自らの力で「巨人」で戦えるように見守りながら。


 というわけで三部作の第一部終了です。
 ネタバレ部分は結構、早い段階で語られます。
 やはり最先端の技術は発掘から始まるんですね。
 ラストが衝撃の展開でしたね。ええ!?とヒッターは仰け反りました。
 第二部「WAKING GODS」をお待ちしています。

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第1913回 巨神計画 上

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シルヴァン・ヌーヴェル「巨神計画 上」  SLEEPING GIANTS

 サウスダコタ州の鉱山町に住むローズ・フランクリンの11歳の誕生日の夕方、プレゼントにもらった自転車でサイクリング中に落ちた地下空間。
 そこには手首から中指の先まで6.9mもある巨大な「掌」と、それを取り囲む16枚のパネルがあった。
 パネルには現在の言語体系と合致しない輝く文字列が有り、どうやら3千年ほど前のものらしい。
 だが、その手首だけのオブジェクトはさらに3千年は古いもののようだ。
 イリジウム合金らしい素材の割には、その体積に比して重量が異常に軽い。
 17年後、物理学者の道を選んだローズは軍の管轄から離れた調査チームに加わるが、これはわれわれ(人類)の作ったものではないと結論づける。

 シリアの地下核実験で発生した放射性同位体アルゴン40に反応した「前腕部」がトルコに出現したのは、人類がある段階に入ったことを示すキーだったのか?
 ローズ・フランクリンはこのことから他のパーツを探す手段を閃く。
 出現時に広範囲を破壊し、住民を殺傷し、航空機を墜落させる「巨人」のパーツ群は不可思議な機械的接合で合体していく。
 完成すれば全長60mを超える「巨人」。
 北極で発見された胸部形状から女性型と推測される「胴体」の背面にはハッチがあり、そこから直径9mの球体姿勢制御(ジャイロスコープ)の操縦室らしきものへ繋がっていた。
 どうやら操縦者は上半身用と下半身用で2名必要らしい。 
 どうみても膝の曲がり方が逆なので人類向きではない操縦システムに挑んだ女性パイロット、カーラ・レズニックは、激痛によるショック症状と引換えに、治らないと言われていた網膜剥離を完治させてしまった。

 そのうちに最初にしか発見されていなかったパネルの記号の解読が進む。
 このパネルを作ったモノたちは8進数を使い、左から右へと書き進めるらしい。
 内部まで完全に同質な素材で出来ているパーツを他国から略奪同然に集め続ける合衆国は、かつての冷戦状態に世界を巻き込んでいく。
            巨神計画 上
 えー、上巻では話が大きく進んでいません。
 パーツは全部揃いました。
 しかし、この巨大ロボットを誰が作ったのかも解りません。
 そもそも、アメリカ大統領を動かしてこの計画(プロジェクト)を進行させている謎の「インタビュアー」の正体も不明です。
 これは帯にも書いていますが、モロに日本アニメの影響を受けているなと思えますね~
 昨年の「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」もそうですが、ジャパニメーションかぶれのSF作家が増えているのだろうか?
 「 パシフィック・リム 」はヒッターは観ていません。(笑)

第1891回 クロノリス

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ロバート・チャールズ・ウィルスン 「クロノリス-時の碑-」 The Chronoliths

 西暦2021年、夏。
 底辺の直径が400m以上、高さ100mを超える円柱がアジア各地に出現した。
 都市部近郊に現れた際は、出現時のエネルギーで都市は壊滅した。、
 周囲の影響を全く受け付けず、酸もレーザーも受け付けない。
 スペクトル分析は不可解な結果を示す物体は。その物質特性だけでなく、もっと不可解な謎を持っていた。
 台座に刻まれた日付は30年後のものであり、「KUIN」という謎の単語はどこの言語なのかも解らない。
 20年後に台頭している「クイン」という名の指導者、または組織が「時の碑(クロノリス)」を過去に送り込んできたのだろうか?

 出現し続ける「時の碑(クロノリス)」は、ついにアメリカ大陸にも出現するが、女性理論物理学者スラミス・チョブラはその出現時間を位置を予測し、破壊する。
 だが、それはある疑問を立証する結果になる。
                    クロノリス
 この作者は前に紹介した「時間封鎖」三部作の著者です。
 設定は壮大ですが、今回はそれを生かしきれていないように思えます。
 未来からのメッセージというと、ロバート・J・ソウヤーの「フラッシュフォワード」や、ジェイムズ・P・ホーガン「未来からのホットライン」を思い出します。
 この2作が面白すぎたので、本作は比較するとちょっと残念な作品でした。
 

第1888回 エコープラクシア (下)

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ピーター・ ワッツ 「エコープラクシア 反響動作(上)」 ECHOPRAXIA and THE COLONEL

 いまだに有人宇宙船〈テーセウス〉のテレマター・ドライブへエネルギーを送り続けている〈イカロス衛生網〉。
 メインエンジンを囮として地球からの追撃を振り切った宇宙船《茨の冠》は、エネルギー補給とエンジン組立のため〈イカロス〉に立ち寄った。
 しかし〈イカロス〉内部で発見された異性体〈ポルティア〉は知性体なのか?それとも人類の行動を模倣しているだけなのか。
 明らかに人類を大きく凌駕する高度な技術を思わせる〈ポルティア〉は、宇宙船〈テーセウス〉を知っている。
 はたして《両球派》はこの存在を予知して〈イカロス〉にやって来たのか?

 獲物(Play) 承前
 猛獣(Predator)
 預言者(Prophet)
 後記(PostScript)
 の4章
                エコープラクシア 下
 前作「ブラインドサイト」と同様にこの作品の設定の緻密さがすごい。
 「心理作戦と意識の不具合」
 「アンデッドのアップデート」
 「ポルティア」
 「適応的妄想システム」
 「そして《両球派》のあり方」
 「神とデジタル宇宙」
 「その他の背景」
 参考文献140冊
 本文の背景としてこちらを先に読んだほうがいいよな。

 この宇宙が超巨大なコンピュータのシミュレーションなら、物理法則に反した〈奇跡(バグ)〉を起こす《神》は《ウィルス》ではないのか。
 《神》の存在を確信している《両球派》は、《神》=《ウィルス》を駆逐しようとしているのか。
 太陽へ落ちていくイカロス〉と崩壊する地球文明の中で、ダニエル・ブリュクスの中に潜むモノは何をしようとしているのか。
 これ、まだ続きそうだな。

第1885回 エコープラクシア (上)

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ピーター ワッツ 「エコープラクシア 反響動作(上)」 ECHOPRAXIA and THE COLONEL

 本編に入る。

 寄生虫専門の生物学者ダニエル・ブリュクスは、フィールドワーク中に吸血鬼に率いられたゾンビ兵の集団に襲撃されそうになる。
 危うく近くの《両球派修道会》の要塞に逃げ込んだブリュクスは、吸血鬼たちの狙いはこの要塞であり、自分のキャンプ地はその進路上にあっただけだったと気づく。
 竜巻さえ制御する人類科学の常識をブレイクスルーした《両球派》の「集合精神」は、多くの人類組織から狙われていた。
 要塞の中にいたもうひとりの客人、ジム・ムーア大佐は吸血鬼ヴァレリーは《両球派》の敵ではなく、《両球派》の敵の敵であるとブリュクスに答える。

 「集合精神」はこの襲撃の結果を予測し、軌道上の宇宙船《茨の冠》まで脱出する方策を準備していた。
 巻き込まれたブリュクスは目的地不明の船旅に同行させられることになる。

 前兆(Prelude)
 原式(Primitive)
 寄生(Parasite)
 獲物(Play)
 の4章
                反響動作 上
 まだ上巻では異性体との接触のサワリの部分ですね。
 相変わらず吸血鬼(ホモ・サピエンス=ヴァンピリス)が不気味すぎます。
 「集合精神」を創り出す《両球派》の秘密の一端も暴かれました。
 人工無能って、もうちょっと良い訳語は無かったのかなあ。